2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K06562
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Research Institution | Ashikaga Institute of Technology |
Principal Investigator |
西村 友良 足利工業大学, 工学部, 教授 (00237736)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ベントナイト / 保水性試験 / サクション / 一軸圧縮強さ / クリープ試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
不飽和ベントナイトの内部構造の変化を推察・検証するために保水性試験を行い、水分保持曲線の形状などの評価を実施した。平成29年度においては保水性試験は、蒸気圧法のみを採用し、高サクション領域での水分量の変化・体積変化を測定した。不飽和ベントナイトの直径、高さが異なる供試体を準備するなども行った。供試体には砂混合の有無の保水性に与える影響も検討した。さらに塩水を含んだ供試体の水分保持曲線は明らかに、塩水を含まない場合と比べて保水性の高さが異なることが明白になった。一軸圧縮強さにおいては、供試体を異なる温度での測定を実施した。一軸圧縮強さへの温度影響が示される場合と温度影響が見られない場合の両者の結果が得られた。密閉された容器内で長時間高温にさらすと高温作用による間隙水の蒸発で含水比が低下する。含水比低下は粒子間力の増加を引き起こすと考えられる。既往の研究報告では高温にさらされたベントナイトは力学的な抵抗性を低下させるともいわれている。上記のような高温作用を与える場合の試験手段またはその方法について検討の余地が十分ある。クリープ試験においては、湿度増加に伴う変形の蓄積が確認された。クリープ試験において、供試体の寸法効果とその特性について考察すべき点があった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ベントナイトは一般的な土質材料とは異なり、浸透性・変形性などの特性に関して平衡状態到達時間が長期的である。そのような特殊材料の室内試験において、実験計画を常に確認し、その計画実効性を維持している。上記に記載した研究実績内容が試験計画実施の高い評価といえる。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度、スペイン バルセロナ工科大学E.E.Alonso教授との研究討論で得た内容を踏まえて、当該研究申請時の平成30年度研究計画を実施する。具体的には、締固めたベントナイトの高温三軸圧縮試験を行う。高温作用を受けたベントナイトの力学的特性の一つの一軸圧縮強さに関する特性は、平成29年度の研究実績から得られた。知見の中で見かけの粘着力の応力レベルから、拘束圧載荷時の三軸圧縮強度測定を概ね推測し、サクションを考慮した降伏面ならびに降伏面付近のサクション履歴について精査する。
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Causes of Carryover |
平成29年度実施したベントナイトの保水性試験などにおいて、ベントナイトに作用したサクションに対する平衡状態到達時間が想定していた期間を大幅に上回った。よって、計画していた物品購入を次年度(平成30年度)平成30年度早期に準備することとなった。
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Research Products
(8 results)