2019 Fiscal Year Annual Research Report
Advanced development of structural technology and reliable environmental assessment on coastal waste landfill sites
Project/Area Number |
17K06567
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
稲積 真哉 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (90362459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
境田 彰芳 明石工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (60225779) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 廃棄物処分場 / 海面処分場 / 鋼製遮水壁技術を / 環境安全性 |
Outline of Annual Research Achievements |
廃棄物処分場,特に海面処分場では,有害物質の封じ込めを前提として側面・底面遮水工(側面遮水工:各種埋立護岸として構築,底面遮水工:主として自然堆積粘土層により構築)が採用されている。これらの廃棄物処分場では深刻な環境問題として,①有害物質の封じ込めを半永久的に担保しなければならないこと,②周辺住民や社会が「有害物質が何時か漏れるのではないか?」といった周辺環境の汚染リスクを半永久的に残すこと,③このようなリスクの存在が原因で新しい廃棄物処分場建設に対する住民の同意が困難になっていることが挙げられる。 建設時から将来にわたるライフサイクルを通して廃棄物処分場の環境安全性を持続ならびに保障するためには,側面・底面遮水工に対して,保有水の浄化促進機能を担わせることが有効である。そのような観点において,研究代表者が開発・検討を進めている側面遮水工としての鋼製遮水壁は,本来の鋼製矢板が有する構造強度面や施工性の面での優位性をそのまま有し,尚且つ,高い遮水性能を発揮することができる。 本研究課題では,鋼製遮水壁技術の更なる高度化を目指し,ライフサイクルにわたって廃棄物保有水の浄化促進効果をも発揮し得る遮水・保有水浄化促進型の鋼製遮水壁技術を提案し,地盤環境工学的・信頼性工学的なアプローチによって検討したものである。 本研究課題において最終年度となる2019年度は,海面処分場における新たな鋼製遮水壁の遮水性と耐久性の評価を実施した。2本の鋼管がH鋼で予め溶接された建材である「連結鋼管矢板」,ならびに連結鋼管矢板に係わる技術として開発した2つのH鋼および膨潤性止水材を用いた「H-H継手」によって構成される「H-H継手を施した連結鋼管矢板(図-1参照)」を用いた鋼製遮水壁を検討・評価対象の一つとして,それらの現場適用性および長期的耐久性を検討した。
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