2020 Fiscal Year Annual Research Report
Proposal of a new water environment index connecting the land and coastal areas in consideration of the global water environment
Project/Area Number |
17K06579
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
石塚 正秀 香川大学, 創造工学部, 教授 (50324992)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 水ストレス / 水環境リスク / 河川水質 / マイクロプラスチック / 流出解析 / 水ストレス環境インデックス |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、約0.3 mm以下のより微細なマイクロプラスチックを対象とした調査・前処理・分析方法について検討を行った。具体例として、ふるいによる分級とポンプ採水を組み合わせた採水方法を採用した。また、マイクロプラスチックの将来的な危険性を示す指標DL(Degradation Level)として、劣化指数を提案した。以上の結果、顕微FTIRを用いて100 μm以下の懸濁物の分析が可能であることが確認された。 また、PEについて劣化状態を定量的に把握できた。この結果は、河川におけるPEの実態を明らかにする上で活用できると考えられる。 また、物質移動に影響を与える河川流出量の推定に関しては、従来までの、降雨を入力条件として河川流量を推定する水文流出タイプの物理モデルではなく、二つの手法を提案した。一つは、reverse routing手法を用いた逆解析モデルであり、ある地点の流量を既知とした場合に、上流においてどの程度の流量であれば下流側の流量を制御できるのか算定することができた。もう一つは、ニューラルネットワーク手法に学習データの補正を行う機械学習アルゴリズムを使用し、データ数の少ない出水時の特徴をより精度良く評価することができた。 研究期間全体を通して、水資源に関して「都市流域内人口密度」を提案し、都市における水ストレスを新たに評価した。それに、水環境の指標を加え、新たな水ストレス水環境インデックスを提案した。水の動態については、複数の流出解析を行い、人工衛星の雨量補正や、逆解析、機械学習を行い、水量の動的予測について様々なパラメタリゼーションを実施した。また、水環境インデックスにかかる新たな候補としてマイクロプラスチックを取り上げることとし、河川および沿岸海域における現地調査を実施し、分析方法の検討を行い、貴重なデータを得ることができた。
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Research Products
(5 results)