2021 Fiscal Year Annual Research Report
Optimization of microplastic treatment flowing into waste water treatment plant
Project/Area Number |
17K06628
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Research Institution | 大阪市立環境科学研究センター |
Principal Investigator |
中尾 賢志 大阪市立環境科学研究センター, その他部局等, 研究員 (00649014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桝元 慶子 大阪市立環境科学研究センター, その他部局等, 研究員 (20332447)
尾崎 麻子 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 衛生化学部, 主幹研究員 (80332435)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | マイクロプラスチック / 下水汚泥処理工程 / 濃縮工程 / 脱水工程 / 除去率 / 無機凝集剤 / 高分子凝集剤 / 繊維状マイクロプラスチック |
Outline of Annual Research Achievements |
下水処理場における汚泥処理工程においてマイクロプラスチック(以下,MPs)の除去率を高めることを目的として,汚泥濃縮工程と脱水工程において凝集剤を用いてMPsを除去(汚泥へ移行させる)する方法をビーカー試験にて確認した。 200 mLビーカーに汚泥を50 mL入れ,攪拌子を300~400 rpmで10分間攪拌させ,3時間静置し,上澄み液(分離液)を採取してその容積を記録した。濃縮供給汚泥および脱水供給汚泥とともに実験で得た上澄み液中の10 μm以上のMPsを顕微FTIRで分析し,個数とプラスチックの種類,サイズ,ライブラリ一致率を記録した。 濃縮工程では3種類の無機凝集剤を検討したが,アルミニウム・鉄混合凝集剤に当該下水処理場脱水工程で使用している高分子凝集剤を0.1%(対固形物)添加することにより, MPs除去率は63.1%から91.7%に上昇した。実際の濃縮工程におけるMPs除去率が91.7%になったと仮定すると,下水処理系に戻る濃縮分離液のMPs負荷量を31.3%低下させ,結果的に処理水中のMPs負荷量を4.2%削減することができる。次に分離液に移行したMPsの種類を解析した。その結果,最もMPs除去率が高かった無機凝集剤添加率が800 mg/Lの条件下での分離液中のMPsは全て繊維状のポリエチレンテレフタレート(以下,PET)であったころから,繊維状のPETの除去は他の種類のMPsよりも除去が凝集剤では困難であることが推測された。脱水工程では4種類の高分子凝集剤を検討したが,MPs除去率は無添加時とほとんど変化しないことから,脱水工程において高分子凝集剤を添加することによる有効性は見い出せなかった。
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Research Products
(5 results)