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2018 Fiscal Year Research-status Report

Collapse Behavior Evaluation of Reinforced Concrete Buildings considering Axial Load Redistribution and Successive Huge Earthquakes

Research Project

Project/Area Number 17K06636
Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

中村 孝也  新潟大学, 自然科学系, 准教授 (50305421)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywords鉄筋コンクリート建物 / せん断破壊 / 曲げ降伏後せん断破壊 / 崩壊時間 / 短周期地震 / 長周期地震
Outline of Annual Research Achievements

大地震時には建物に被害を及ぼしうる大きな揺れが短期間に連続して発生することが多い。地震被害を受けた建物を継続利用する上では,連続する地震動により建物が崩壊(柱の軸力保持能力喪失)に至るまでの時間を検討することが重要である。つまり,最初の地震動(第1波と呼ぶ)である程度損傷した建物に対して,次の地震動(第2波)で崩壊までの時間的余裕がどの程度あるのかを把握するための研究である。そこで,崩壊層する脆弱な鉄筋コンクリート(RC)建物をモデル化し,周期特性の異なる連続する地震動に対しての地震応答解析を行った。大きな地震動が続けて発生した場合を想定し,第1波での変形度合(破壊状況)に応じて,第2波の様々な地震動レベルに対して建物が崩壊に至る時間を比較,検討することを目的とした。その際,地震動の周期特性と崩壊時間の関係にも注目した。
解析モデルは3層のせん断多質点系とした。構造耐震指標Isは崩壊層(最下層)で0.4とした。柱復元力モデルは過去の実験で性状が示されたせん断破壊型柱と曲げ降伏後せん断破壊型柱を基に決定し,建物が崩壊に至るまでを検討対象とした。入力地震動として,短周期成分と長周期成分が卓越するものをそれぞれ4種類使用した。解析においては,第1波での変形度合が最大耐力時,崩壊変形の30%,60%,90%の変形時となるよう地動レベルを調節し,続く第2波での崩壊時間を求めた。第2波のレベルは地動最大速度で規準化した。ここで,崩壊時間は建物が揺れ始めてから崩壊するまでの時間とした。解析の結果として得られた主な知見を以下に示す。1)第1波によって変形が大きくなり建物の固有周期が伸びるほど,長周期地震の第2波では共振しやすくなり崩壊時間が短くなる。2)短周期地震ではその反対に,第1波での変形度合が小さく剛性低下が小さいほど共振しやすいため崩壊時間が短くなる,3)地震動の継続時間が長いほど崩壊時間が長くなる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成29年度は主として鉄筋コンクリート建物の崩壊時間に関する地震応答解析を行い,建物周期と地震動周期の関係が崩壊時間に及ぼす影響,等に関するデータを得ることができた。更に,せん断破壊型柱の破壊性状に対して主筋量が及ぼす影響を把握するための静的加力実験も行った。

Strategy for Future Research Activity

令和元年度は,平成30年度に引き続き鉄筋コンクリート柱の主筋量を考慮した破壊実験を行う予定である。実験変数は過去の実験データを分析することにより決定する予定であるが,今のところ軸力の大小を考えている。加えて,平成30年度に行った崩壊時間に関する応答解析を引き続き実施し,知見を蓄積する予定である。

Causes of Carryover

本年度はせん断破壊型鉄筋コンクリート柱の静的加力実験を4体の試験体に対して行った。当初はこれよりも試験体数を多くする予定であったが,研究の進捗状況を勘案して次年度以降の試験体数を増やす方が望ましいと判断したため,次年度使用額として計上した。次年度にはせん断破壊型鉄筋コンクリート柱の静的加力実験を,4体から6体の試験体に対して行う予定である。その際,実験変数は主筋比および軸力比とし,いずれも通常の設計で考慮するものよりは大きい値とし,大地震下での終局状態を考慮した実験とすることを企画している。

  • Research Products

    (7 results)

All 2019 2018

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results) Presentation (4 results)

  • [Journal Article] 軸力再配分を考慮した鉄筋コンクリート建物の崩壊性状評価2019

    • Author(s)
      中村孝也
    • Journal Title

      構造工学論文集

      Volume: Vol.65B Pages: 357-363

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 軸力増加を考慮した曲げ降伏後せん断破壊型RC柱の崩壊実験2019

    • Author(s)
      中村孝也,宮嶋恭平,武田尚之
    • Journal Title

      コンクリート工学年次論文集

      Volume: 第41巻,第2号 Pages: 未定

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Collapse Time of Reinforced Concrete Buildings with Brittle Columns2018

    • Author(s)
      Takaya Nakamura and Manabu Yoshimura
    • Journal Title

      Journal of Asian Architecture and Building Engineering

      Volume: vol.17, no.3 Pages: 1-8

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 連続する地震動を考慮したRC造建物の崩壊時間の解析2019

    • Author(s)
      郭 怡君,中村孝也
    • Organizer
      日本建築学会北陸支部大会研究報告集
  • [Presentation] 軸力上昇を考慮した曲げ降伏後せん断破壊型RC柱の崩壊性状 その1 実験結果の検討2018

    • Author(s)
      宮嶋恭平,下川禎生,中村孝也
    • Organizer
      日本建築学会大会学術講演梗概集
  • [Presentation] 軸力上昇を考慮した曲げ降伏後せん断破壊型RC柱の崩壊性状 その2 有限要素解析による検討2018

    • Author(s)
      下川禎生,宮嶋恭平,中村孝也
    • Organizer
      日本建築学会大会学術講演梗概集
  • [Presentation] 有限要素解析による鉄筋コンクリート柱の軸力上昇を考慮した崩壊性状評価2018

    • Author(s)
      下川禎生,宮嶋恭平,中村孝也
    • Organizer
      第15回日本地震工学シンポジウム

URL: 

Published: 2019-12-27  

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