2018 Fiscal Year Research-status Report
Study on the pore distribution and the frost damage resistance of concrete containing modified fly-ash
Project/Area Number |
17K06648
|
Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
大谷 俊浩 大分大学, 理工学部, 教授 (00315318)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 加熱改質フライアッシュ / 耐凍害性 / 空気量ロス / ポゾラン反応 / 細孔径分布 |
Outline of Annual Research Achievements |
コンクリートの耐凍害性を確保するためには、適切な空気の連行が必要であるが、フライアッシュを混和したコンクリートはフレッシュ時の空気量のロスと、ポゾラン反応による長期的な組織の緻密化の影響について明らかになっていない。本研究では、その空気を連行するために使用するAE剤を吸着する未燃炭素を1%以下に削減した加熱改質フライアッシュを混和したコンクリートのそれらが耐凍害性に及ぼす影響を明らかにするために、これらの変化における硬化体の気泡および細孔の変化を測定し、凍結融解試験で得られる耐久性指数との関係について検討している。 今年度は、まず、空気量ロスが大きな夏期の高温時における空気量ロスの影響について、静置状態でのフレッシュ性状の経時変化試験、圧縮強度試験および凍結融解試験を行い、細孔径分布および気泡間隔係数等の硬化体の空隙組織との関係について検討した。その結果、フレッシュ時の空気量ロスの影響に関して、加熱改質フライアッシュの混和の有無に関わらず、経時に伴い空気量や細孔量は減少するものの気泡間隔係数に大きな変化はなく、フレッシュ時の経時変化が耐凍害性に及ぼす影響は小さく、経時変化によらず気泡間隔係数が300μm以下であれば比較的良好な耐凍害性を有することを明らかにした。 また、昨年度、作製した供試体の材齢1年時の組織の緻密化の影響について、同様に圧縮強度試験および凍結融解試験を行い、細孔径分布および気泡間隔係数等の硬化体の空隙組織との関係について検討した。その結果、組織の緻密化は進行しているものの、耐久性指数の明確な低下は見られず、ポゾラン反応の組織の緻密化の影響については、材齢1年では見られないことを明らかにした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
分析費用の高騰によって、当初予定していた冬期の空気量ロスの影響の実験を実施できなかったが、昨年度の標準期、今年度実施した夏期の実験によって、加熱改質フライアッシュを混和したコンクリートのフレッシュ時の空気量ロスが耐凍害性に及ぼす影響が小さいことを明らかにしており、十分な研究成果が得られていると判断している。
|
Strategy for Future Research Activity |
おおよそ計画通りに研究は進行しており、今後は、予定していた加熱改質フライアッシュのポゾラン反応によるさらに長期的な組織の緻密化の影響について、長期養生を行った供試体の組織構造の変化の測定と凍結融解試験を実施し、それらの関係について明らかにする予定である。
|
Research Products
(3 results)