2019 Fiscal Year Research-status Report
地方都市における孤島型ニュータウンの住替モデル構築に関する研究
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17K06692
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
真境名 達哉 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (80333657)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ニュータウン / 住替え / 集合住宅管理 / 定住 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、大きく3つの調査を行った。1つめは、孤島型ニュータウンの一つである室蘭市の白鳥台NTの人口定着を把握するために、室蘭市と隣接する伊達市と登別市における市営住宅の転居者の実態(室蘭市:674件、伊達市:183件,登別市:387件)について、市内転居などの実態調査を行った。特にデータを入手できた、室蘭市と伊達市の市営住宅の家賃比較を行うと、居住者層として本来入居者層であっても、その家賃レベルが一部民間共同住宅レベルとなるものがあり、そのことにより伊達市においては、戸建て住宅への転居が少ない実態などが把握された。2点目は、ニュータウンのコミュニティに関する調査で、白鳥台NT、美原NT(釧路市)、西旭岡NT(函館市)、大空NT(帯広市)を対象に、町内会などの組織形態、そしてこれらの組織の日常的な活動内容のヒアリングなどより把握しまとめた。調査結果より、町内加入率に関しては、白鳥台NTが42%と最も低く、最も高い大空NTの88%と比べると大きく差があること、特に公共住宅の加入率において大きく異なることが把握された。3点目の調査は、昨年度行った白鳥台N.Tの市営住宅の45の市営住宅を対象に管理状況とその評価について、調査漏れがあったため、管理の居住者評価について300通のアンケートを配布し再調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
市営住宅を対象に管理状況について、論文投稿を行った所、調査の不備を指摘され、その内容の構築に時間を要した。また、コミュニティに関する魅力の計測に関しては、主要な調査対象地である白鳥台NTが、相対的に低い活動力のコミュニティであったため、研究全体における対象の位置づけを再考などしたため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、ニュータウンにおけう人口が定着の事象に着目し、その解明を行う。今年度は、昨年度ヒアリングした白鳥台NT、美原NT(釧路市)、西旭岡NT(函館市)、大空NT(帯広市)の5つのニュータウンを対象に、戸建ての空家率などを把握し、特に戸建てを介した人口定着について調査を行う。また、コミュニティの側面では、ニュータウン内での小学校の統廃合をケースに、それらへの対応を事例に、コミュニティ力の把握などを行う。
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Causes of Carryover |
論文投稿を行った所、調査の不備を指摘され、その内容の構築に時間を要しており、主要な調査対象地である白鳥台NTが、相対的に低い活動力のコミュニティなど、想定とやや異なったため、調査がやや遅れたため。 使用計画としては、2019年度に予定していた5つのニュータウンへのヒアリングおよびアンケートを加えた調査を行う。
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Research Products
(4 results)