2017 Fiscal Year Research-status Report
Detection of stir zone and elucidation of bonding mechanism in friction stir diffusion bonding of dissimilar metallic foils
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17K06814
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
高山 善匡 宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60163325)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 篤史郎 宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40334049)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 摩擦撹拌拡散接合 / 摩擦撹拌接合 / アルミニウム / チタン / 表面粗さ |
Outline of Annual Research Achievements |
1.高精度位置決め機構を付与した箔材用摩擦攪拌装置の試作:研究室既存の箔材用摩擦攪拌接合装置の垂直軸(Z軸)方向の移動ステージを本補助金により高精度高剛性型Zステージ(神津精機社製)に取り換えた。これにより、移動精度は1.5umから0.5umに、分解能は10umから0.1umに向上した。これにより、最小1umの押込み量を設定した接合実験が可能となった。 2.Al合金/異種金属箔材の重ね合わせFSDBに及ぼす押込み量とツール表面粗さの影響:異種金属としてTi箔およびCu箔を取り上げ、上にAl合金箔を重ね合わせて、高速回転するスピンドルにSKD61工具鋼ツールを取り付け上箔のみを攪拌することにより接合した。この際、上箔材料が攪拌され上下箔界面で拡散が生じ、両箔材は接合されると考えられる。被接合材として用いる箔の厚さは、いずれも約100umであり、標準的なツール回転速度は105,000rpmとした。 固相線温度の異なるAl合金A1100(643C)、A4045(577C)、A5052(607C)の3種類を上箔材料として用い、接合温度・接合状況への影響を調査した。まず、高精度位置決め機構を付与した装置を用いて、回転するツールの上箔への押込み量を3umおよび10umとして点接合を行った。また、ツール先端の平均表面粗さRaを4umと0.03umのツールを用いて接合実験を行った。表面粗さが大きいツールでは比較的入熱(摩擦熱)が小さくまた上箔表面の凹凸が大きくなるのに対し、表面粗さが小さいと入熱が大きく上箔表面も平滑になった。これにより、小さな押込み量で良好な接合継ぎ手を得ることができた。 3.Al合金/異種金属箔材接合界面のTEM観察:Al合金/異種金属箔材接合界面のTEM観察については、TEM観察用に下箔を厚い板に置き換えた接合実験を実施し、界面近傍試料作製の準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度の課題は、1.高精度位置決め機構を付与した箔材用摩擦攪拌装置の試作、2.Al合金/異種金属箔材の重ね合わせFSDBに及ぼす押込み量とツール表面粗さの影響、3.Al合金/異種金属箔材接合界面のTEM観察の3つである。このうち、1は完了し、2はおおむね予想に沿った結果を得ることができた。3については、特別にTEM観察用の継手(接合材)を作製した段階であり、今後TEM試料を作製し、観察しなければならない。既に、TEM試料作製の手順は決定しているが、他大学の設備をお借りして作製する予定であり、日程調整が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
H30年度の課題は、3.Al合金/異種金属箔材接合界面のTEM観察、および4.Al合金/異種金属箔材の重ね合わせFSDBにおける攪拌領域と接合条件の関係である。このうち、3は前述の通り、TEM観察用の継手(接合材)からTEM試料を作製し、TEM観察する予定である。4については、既に接合断面の外部機関の装置を借用し、EBSD解析を開始しており、接合材と接合条件による違いを明らかにする。
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Research Products
(4 results)