2018 Fiscal Year Research-status Report
引抜きによる医療・電子機器用極細管の長尺量産製造技術
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17K06867
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
吉田 一也 東海大学, 工学部, 教授 (80147123)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 引抜き / 液体マンドレル引き / 極細管 / 無痛注射針 / ヒートパイプ |
Outline of Annual Research Achievements |
液体マンドレル引き技術(特許取得済、第4915984号)を活用し、直径0.18~0.5mmの極細径の無痛注射針用管、医療吸引用管および内面溝付きマイクロヒートパイプの創製に関する研究を実施し、数多くの良好な結果を得た。以下に得られた成果・実績を以下に示す。 1)無痛注射針用管、医療吸引用管については長尺で、極細径の直径0.18(34ゲージ)、肉厚0.04mmの管で更に管内外表面性状が良好な管を製造する量産化加工技術を明らかにした。 2)小型電子機器における抜熱に期待される極細径でかつ管内面溝を有するヒートパイプ用管を引抜きにより、直径0.8mmの細径管を製造する技術を明らかにした。 3)高機能で安価な医療機器の研究開発は限られた研究者に限られるが、一般的な塑性加工の技術により、高機能な極細管ができることを明らかにし、多くの研究者、技術者 が理解と興味を示した。また、製造できた極細管の応用も広がるものと判断してしている。 4)先進電子機器分野での大きな問題である発熱がこのマイクロヒートパイプにより解決できる見通しができるようになった。これは高度先進電子機器の市場を拡大を促進できる確信している。 上述の研究成果をタイ王国で開催された国際会議(TMETC11)で基調講演(招待)の中で研究成果を公表し討論することができた。その他上記の国際会議でのポスター講演や塑性加工連合講演会(熊本)で研究論文を発表した。いずれも論文集に印刷されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
引抜き加工技術については学界および産業界から高く評価されている。ほぼ計画通り研究は進めることができた。ただ、医師による検査や意見を検討することが少し遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に従い、さらなる管の細径化への加工技術を確立するに務める。また実用化、技術移転を行う企業と密にかんけいを取り、量産化技術を確立する実験及び会議を行う。また医学部の研究者や医師に協力していただき、無痛針など人にやさしい技術の証明と確立に努めたい。
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Causes of Carryover |
ほぼ予定通りに研究経費を使用したが、実験消耗品については研究室内にあるものを使用したことや謝金については英文校閲費のみとした関係で、予算約10万円を繰り延べることになった。
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