2021 Fiscal Year Annual Research Report
In-situ Direct Observation of Pattern Thermal Deconposition in Expendable Pattern Casting Process of Aluminum Alloy
Project/Area Number |
17K06880
|
Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
頃安 貞利 帝京大学, 理工学部, 教授 (70215440)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 消失模型鋳造法 / EPS模型 / アルミニウム合金 / 模型熱分解ガス / 液状樹脂 |
Outline of Annual Research Achievements |
消失模型鋳造法(EPCプロセス)では,溶湯は発泡ポリスチレン(EPS)模型を熱分解,または液状化させて生じたキャビティに流入し,このとき生じた熱分解ガスや液状樹脂の生成物は,塗型膜を通して乾燥砂中に排出されるので,溶湯充てん機構は通常の空洞鋳型の場合と異なり非常に複雑である.本研究の目的は,熱分解ガスや液状樹脂の生成と形態をその場直接観察によって明らかにし,EPCプロセスにおける湯流れシミュレーションシステムを構築するための基礎資料を得ることである. このため鋳枠側面に観察用の窓を設け,EPS模型を厚さ3㎜の耐熱ガラスに密着させて,この耐熱ガラス板を通して湯流れ直接観察を行った. その結果,本研究課題申請時に考えていたEPS模型溶融による液状樹脂の溶湯中への巻込みメカニズムとは,大きく異なり,湯流れ中,浮力による溶湯中のかなりの量の液状樹脂の上昇が観察された.このため湯流れシミュレーションシステムを構築するためには,液状樹脂の上昇を伴う二相流を考える必要があることが明らかになった.また,押上げ方案の場合は,湯流れ全体でみられるが,落とし込み方案の場合はせき近傍の上部のみでみられることも明らかになった. このような湯流れ状況下においても,湯流れ直接観察から得られた湯流れ速度の実測値は,既往の本研究の湯流れモデルに基づく計算値と概ね一致することが明らかになった.さらに,湯流れ直接観察から得られた熱分解ガス層厚さの実測値は,湯流れモデルに基づく計算値と比較して,塗型通気度が小さく落とし込み方案の場合は小さいが,それ以外の条件では概ね一致することも明らかになった.
|
Research Products
(2 results)