2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of sensitive multi-colour detection using the protein-protein interaction assay, FlimPIA
Project/Area Number |
17K06920
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大室 有紀 (松山有紀) 東京工業大学, 化学生命科学研究所, 助教 (30571088)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 発光酵素 / タンパク質相互作用検出系 |
Outline of Annual Research Achievements |
1) FLimPIAの熱安定性の向上:FlimPIAは、ホタル由来発光酵素(FLuc)を利用しているが、FLucの熱安定性は非常に低い。そこで、熱安定性変異を導入したFLucを利用し、FlimPIAを作製した。その結果、測定の安定性が向上した。また、通常の冷蔵庫での保存で十分な熱安定性を有することから、診断・検査の現場で有用な検出系であると考える。 2) 3-split NanoLucの構築:FLucは、サイズが大きく、構造が複雑なため、タンパク質工学的加工が難しい。そこで、サイズが小さく、構造が比較的単純なNanoLucを利用して、タンパク質間相互作用検出系を構築した。本法では、NanoLucを各11アミノ酸の2ペプチドと残り部分の3つに分割し、2ペプチドを相互作用検出のためのプローブとした。本法の特徴として、2つの相互作用タンパク質に融合させる2プローブのサイズが最小である(各11アミノ酸)ことが、まず挙げられる。プローブサイズが小さいことで、発現時のフォールディング異常が起こりにくく、かつプローブ融合による立体障害が小さいという利点を持つ。そのため、抗体等の複雑な構造を持つタンパク質の相互作用検出に対し、非常に有用であることが示された。次に、FlimPIAの発光色は緑色であるのに対し、本検出系の発光色は青色であるため、同時に、2つの相互作用を2色で検出することが可能である。また、本系の熱安定性は1)よりも高く、30℃で約2時間以上、安定した測定値を示した。さらに、表面の疎水性はタンパク質の構造を不安定化させることから、高い疎水性を有した1プローブを親水性に変えることによって、測定の安定性をより向上させた。
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