2017 Fiscal Year Research-status Report
滑膜由来エキソソーム結合性人工抗体によるリウマチ治療薬基盤分子の創製
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17K06936
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Research Institution | Hyogo University of Health Sciences |
Principal Investigator |
芝崎 誠司 兵庫医療大学, 共通教育センター, 准教授 (50342530)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 剛 兵庫医療大学, 薬学部, 教授 (10151721)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | Affibody / リウマチ |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで、炎症性サイトカインや炎症性メディエーター分子が T 細胞分化に重要な役割を果たしていると考えられてきた。しかし、近年ではエキソソームに包含され、細胞外に分泌される miRNA が重要であることが明らかになってきている。制御性T細胞(Treg)から分化する exFoxp3 Th17 細胞は強力に破骨細胞を誘導し、関節リウマチの増悪に強く関与すると考えられている。Treg の分化にはエキソソームによって分泌される miRNA による転写制御因子の消失が示唆されている。そこで本研究ではTreg 分化抑制する基盤分子の創製として、エキソソームに含まれるmiRNAやタンパク質を認識して結合できる、いわゆる人工抗体分子として機能するAffibody分子の取得を目指した。当該年度では、異なる濃度のTNF-αで刺激したリウマチ疾患由来滑膜培養細胞(MH7A)からのエキソソームの単離を進めた。Affibodyタンパク質分子ライブラリーを用いた標的親和性クローンの調製については、ターゲットとして核酸よりもタンパク質分子で多くの実績があるため、まず、エキソソームに含有されるタンパク質の調製条件を検討した。現在まで、膜画分に含まれるタンパク質の精製を行い、電気泳動による確認を重ねた。得られるバンドパターンが実験毎に異なっていたため、安定的に回収、精製できる条件を検討した。市販の各種カラムによる分離を検討したところ、タンパク質精製条件がほぼ収束し、TNF-α存在下、非存在下での差異が明確になりつつあるので、miRNAの調製についても検討を開始している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
MH7A細胞を用いたTNF-α添加培養条件について予備検討を行っていたので、概ね順調に進捗していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究協力者との議論を適宜行い、効果的なAffibodyクローンのスクリーニングに向けた、標的分子の調製の継続を推進する。
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Causes of Carryover |
消耗品に関して効率的な使用に努め、購入量が当初予定量より低く抑えることができた。次年度は細胞培養実験においてアルバイトの稼働時間が増加することが考えられるので、物品購入に加えて、人件費にも充当する予定である。
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