2017 Fiscal Year Research-status Report
統計的モデル予測制御を用いた舵減揺型オートパイロット
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17K06978
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Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
寺田 大介 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), システム工学群, 准教授 (80435453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 真司 海上保安大学校(国際海洋政策研究センター), 国際海洋政策研究センター, 教授 (20601834)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 操縦性 / 横揺れ / 操縦応答モデル / 時系列モデル / モデル予測制御 / 粒子フィルタ |
Outline of Annual Research Achievements |
統計的モデル予測制御による舵減揺型オートパイロットを開発するために、先ずは、針路と横揺れ角速度を被制御変数、舵角を制御入力とするRBF-ARXモデルの同定プログラムのコーディングを行う。次に、以下の項目について、数値実験、模型船実験および実船実験に基づいて検討する。(1)舵減揺型オートパイロットのためのRBF-ARXモデルに関してRBFに取り込む最適な変数(2)同定したRBF-ARXモデルを用いたモデル予測制御を実時間処理で実現するための粒子数(3)モデル予測制御における最適な予測区間(制御区間と一致区間の組み合わせ)(4)提案する方法の適用限界 このような目的のもと、今年度は次の3項目に関して研究を実施した。 (1)RBF-ARモデルのパラメータ同定のプログラムを作成し、高速小型船の縦運動の時系列データを用いた検証により、その有効性を確認した。この成果は国際ワークショップで発表した。その後、RBF-ARXモデルのパラメータ同定を実現するためのプログラムに改良を行った。(2)横揺れの連成影響を考慮した4自由度操縦運動予測モデルを用いた数値計算コードを構築するとともに、逐次データ同化を用いて、実験では計測できないモデルパラメータの推定を行う方法を提案した。この成果は日本船舶海洋工学会秋季講演会にて発表した。(3)横揺れの運動方程式中に含まれるパラメータの同定について検討を進める過程で、操舵による横揺れが応答モデルで記述できることを明らかにした。これによって、これまでに提案された舵減揺型オートパイロットで用いられた時系列モデルと物理モデルとの関係についてより深い考察を行うことができた。これを取りまとめ、横揺れの操縦応答モデルを時系列モデルで近似する方法を提案した。この成果は平成30年度日本船舶海洋工学会春季講演会で発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初はRBF-ARXモデルを積極的に活用する予定であったが、線形ARXモデルでも現象をよく近似できることが明らかとなった。このことから今後は、線形ARXモデルおよびRBF-ARXモデルの双方を用いて、より良い制御系設計の検討を進める。
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Strategy for Future Research Activity |
FORTRAN言語を用いて開発したプログラムをC言語に移植し、模型船実験および実船実験による検証を行う。模型船実験に関しては水産工学研究所、実船実験に関しては東京海洋大学海洋工学部「汐路丸」および神戸大学海事科学部「深江丸」にてそれぞれ実施する予定である。
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Causes of Carryover |
物品購入の手続きに時間を要したため、当初予定していた物品が購入できなかったことによる。
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Research Products
(3 results)