2018 Fiscal Year Research-status Report
エピゲノム研究を革新する統合的エピゲノム制御システムの開発と個体モデルの創出
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17K07130
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
伊関 大敬 筑波大学, 国際統合睡眠医科学研究機構, 助教 (50433652)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | エピゲノム / モデル動物 / CRISPR |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、第一の目的である「個体レベルで標的領域のエピゲノムをON/OFF制御可能な統合的エピゲノム制御システムの開発」を達成するため、前年度に引き続きCRISPRゲノム編集技術を基盤とした統合的エピゲノム制御システムの構築を主に行った。 1.統合的エピゲノム制御システムの開発(細胞レベルの検証):エピゲノム修飾酵素の足場となるタンパク質ドメイン 8種について、野生型及び変異型、アミノ酸長の異なるもの計25種をそれぞれCRISPR・dCpf1と融合した融合タンパク質の遺伝子発現促進(ON)効果を検討した。2種のタンパク質ドメインが明白な促進効果を示したため、このタンパク質ドメイン2種を持つdCpf1融合タンパク質を作製し、その解析を行った。結果として、2種ドメインに相乗効果が見られ遺伝子発現促進効果が亢進した。現在、この新規2ドメイン-dCpf1を元に強固なエピゲノム[ON]システムの構築を行っている。 2.構築した統合的エピゲノム制御システムを導入した遺伝子改変マウスの作製:上記の新規エピゲノム[ON]システムの構築は有用であるものの引き続き検討する余地があるため、並行して近年報告されたdCpf1融合タンパク質(エピゲノム[ON]システム)及びCRISPR・dCas9融合タンパク質(エピゲノム[OFF]システム)の両タンパク質を発現するベクターを作製し統合的エピゲノム制御システムを構築した。現在、CRISPRゲノム編集技術を用いてそのノックインES細胞及びマウスの作製を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度に研究室異動に伴う遅れがあったため全体的にやや遅れが見られる。ただし、今年度は大きく進展が見られ新規システムの開発に至っている。
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Strategy for Future Research Activity |
1.引き続き新規システムを用いた統合的エピゲノム制御システムの構築を行う。 2.構築した統合的エピゲノム制御システム導入マウスを作製し、そのシステムが機能するか細胞レベル及び生体レベルで検証する。
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Research Products
(1 results)
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[Presentation] Essential role of Cables2 gene for gastrulation of the mouse embryo2018
Author(s)
Tra Thi Huong Dinh, Hiroyoshi Iseki, Seiya Mizuno, Saori Mizuno, Yoko Tanimoto, Yoko Daitoku, Kanako Kato, Noriko Kajiwara, Masatsugu Ema, Jun-Dal Kim, Junji Ishida, Akiyoshi Fukamizu, Mitsuyasu Kato, Satoru Takahashi, Ken-ichi Yagami, Fumihiro Sugiyama
Organizer
第65回日本実験動物学会総会