2018 Fiscal Year Research-status Report
Significance of sugarchan recognition by Galectin-9 in neutrophil differentiation
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17K07141
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
有川 智博 金沢医科大学, 一般教育機構, 准教授 (70452670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂田 ひろみ 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (50294666)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | Galectin-9 / 好中球 / 造血幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
骨髄幹細胞の分化過程においてGal-9が好中球分化を負に制御するという仮説のもと、本年度(2018年度)は、Gal-9は細胞内外のどちらの糖鎖に対して作用するかを検証するため、採択初年度に構築したヒト臍帯血由来CD34陽性細胞を用いた好中球分化実験を用いて、リコンビナントGal-9、ならびにGal-9を機能的に阻害するラクトースの添加実験を実施した。結果、ラクトースを添加することで好中球分化抑制作用が回避されたため、Gal-9の好中球阻害活性は、細胞外の糖鎖認識に依存する作用であると考えられた。Gal-9は受容体などの膜タンパクの糖鎖に結合してシグナル作用を修飾することが知られていることから、好中球の分化に関わる受容体にネガティブに作用している可能性が高い。また2018年度から2019年度にかけた計画として骨髄移植実験等も予定していたが、申請者の異動により所属が変更となり、その準備期間として研究計画が半年程度遅延することとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の目的通り、採択初年度(2017年度)にヒト臍帯血由来CD34陽性細胞を用いた好中球分化実験に着手し一定の結果が得られたことから、これまでは概ね計画内の進捗である。しかし申請者の異動に伴う研究室セットアップ等により、半年程度計画が遅延することになる。 最終年度(2019年度)はさらに詳細な分子メカニズムの解析を予定し、構築されたこの系を基盤としたin vitro解析、また骨髄移植を用いたin vivo解析を予定しており、マウス、ヒトでの普遍的なGal-9機能の詳細な分子標的の探索を行う予定であったが、上記理由から計画の遅れに対する対応を考慮しつつ進める。
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Strategy for Future Research Activity |
Gal-9は好中球分化に対し細胞外から作用していること、さらにその作用は受容体の持つ糖鎖を介していると想定されることから、引き続き2019年度では、分子標的となる糖タンパクの同定を目指し、SCF、Flt-3、G-CSF、GM-CSF、IL-3などの分化に関わるサイトカイン受容体等を主な候補として、免疫沈降法(IP)により結合親和性について網羅的に解析する。結合親和性の確認された膜タンパク質に関し、免疫組織化学による局在の確認や標的シグナルのノックダウン系(shRNA、CRISPER/Cas9システム)を用いた解析を行う。さらに好中球の機能的な修飾を担う可能性も考慮し、TLR2やDectin-1についても同様の実験を予定している。さらに本研究初年度の結果から、血小板の凝固作用にもGal-9が関与している可能性も示唆されたため、当該研究についても今後の研究シードへと発展させるための基盤研究を実施予定である。
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Causes of Carryover |
2019年度より金沢医科大学から東北医科薬科大学へと所属が変更となり、そのための準備期間として半年間を要し、当初の研究計画よりも半年程度遅延したため。 2019年度の研究計画を見直し、東北医科薬科大学での消耗品等のリストアップも含め、可能な限り当初計画に近づけるように尽力するが、一方で東北医科薬科大学での研究室の立ち上げ等、研究の実質的な部分以外でも時間を要することから、場合によっては2020年度への繰り越しも考慮して一部研究計画の練り直しが必要となる。
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