2019 Fiscal Year Annual Research Report
Extensive influence on malignancy by cancer specific mature mRNA re-splicing
Project/Area Number |
17K07182
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
亀山 俊樹 藤田医科大学, 総合医科学研究所, 助教 (60298544)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | スプライシング異常 / がん細胞 / 成熟mRNA再スプライシング / EJC |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までの研究により、我々はRBM4a及びExon Junction Complexコア因子(EJC; eIF4A3, Magoh, Y14)という複数のRNA結合蛋白質が成熟mRNA再スプライシング抑制因子として機能していることを発見した。 RBM4aたんぱく質はリン酸化によって制御を受けていることが知られ、昨年度までの我々の研究によりリン酸化型RBM4aは全くmRNA再スプライシングを抑制しない一方、脱リン酸化型RBM4aのmRNA再スプライシング抑制能は野生型と比較し非常に昂進していることを明らかにしていた。プロテアソーム・インヒビターを添加すると、リン酸化型RBM4aたんぱく質の量が顕著に増え、mRNA再スプライシングも抑制された。以上の結果は、RBM4aはリン酸化制御を受ける事により安定性が極めて低くすみやかに分解されるようになり、mRNA再スプライシングの抑制をする事が出来なくなる事を示している。 またeIF4A3ノックダウンを行った後、RNA-seq解析を行ったところ、非常に多数の異常スプライシング産物を検出した。その中で、数百種類ものエキシトロン・スプライシングに異常が生じることが明らかとなった。。エキシトロンとはエクソン内に存在するイントロンであり、産物の類似性や細胞がん化で増える等の共通性から、mRNA再スプライシングと同じ機構により生じる可能性が考えられ、共同研究を進めていたが、その仮説も正しいことが明らかとなった。その中にはさらなるスプライシングを引き起こす可能性のある因子、細胞がん化・悪性化とも直接関わる遺伝子が複数含まれていた。
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