2020 Fiscal Year Annual Research Report
Attempt to detect and analyze epithelial mesenchymal transition in demosponges
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17K07406
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
船山 典子 京都大学, 理学研究科, 准教授 (30276175)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | カワカイメン / 上皮細胞 / カドヘリン / 芽球 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウィルス感染拡大防止対策のため研究を行う時間の制限があり、当初予定していたClassicalCadherin分子に対する抗体作成を再度試みることを断念し、今後の展開の基礎として以下を行った。 1)カイメン上皮細胞での発現、細胞間接着部位における局在が期待できるカワカイメンClassicalCadherin分子(EflClassicalCadherin2、約16 Kb)のRT-PCRによりクローニング、塩基配列決定。カワカイメンは株化されていない非モデル動物であるため、得られた各cDNA断片に関する複数クローンの塩基配列決定を行い、トランスクリプトームとほぼ同じアミノ酸を指定するクローン(非同義置換が最も少ないクローン)を決定配列とした。今後、EflClassicalCadherin2に蛍光タンパク質を融合させた融合タンパク質をカイメン体内の間充織細胞に発現させるなど機能解析へ進める基礎となる成果である。 2)カイメン動物の持つ最も発達した柱状の上皮細胞として、芽球形成過程において芽球コートを分泌する「芽球上皮細胞」に着目し、1981の論文(独語)があるのみである「芽球形成過程」の芽球上皮の発達及び形状変化の観察を試み、i)私達の培養条件における芽球上皮細胞の発達時期を実体顕微鏡下の観察で決定, ii)球状であり長径約400μmである芽球を倒立顕微鏡下での通常の撮影では芽球上皮を捉えることが出来ない問題の解決を目的に、100-200μmほどの狭い空間にカワカイメンの体の一部を成長させ、その狭い空間内で芽球形成を効率良く誘導出来る培養及び芽球形成誘導条件を様々に検討・工夫し、確立に成功した。
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