2020 Fiscal Year Annual Research Report
Study of the integration of spatio-temoporal information in vertebrate somitogenesis
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17K07423
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
矢部 泰二郎 基礎生物学研究所, 分子発生学研究部門, 助教 (30470074)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ゼブラフィッシュ / 体節形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
体節は脊椎動物の発生過程において一過的に形成される繰り返し構造であり、その分節性は将来的に脊椎骨や筋節、皮節へと引き継がれる。体節はその発生過程において、前駆細胞である未分節中胚葉の前方部に新たな分節境界が周期的に形成されることにより、前方から順次形成される。このような体節形成の周期性は分節時計とwavefrontによって作り出される時空間報をもとに形成されることが知られていたが、ゼブラフィッシュにおいてこれらの時空間情報が体節の分節境界形成を制御する分子機構に関してはほとんど明らかにされてなかった。そこでゼブラフィッシュにおいて時空間情報の下流で体節形成に必須な役割を果たすことが知られているrippy遺伝子の発現制御機構の解析を行い、時空間情報が体節の分節境界形成を制御する分子機構を明らかにすることを試みた。 これまでの数理モデルを用いた研究から、ゼブラフィッシュ体節形成において空間情報(arrest front)による分節時計の停止が分節境界の形成に重要な役割を果たすと考えられてきたが、ゼブラフィッシュripply変異体の解析から、ripplyはTbx6タンパクの分解を介し分節境界形成と分節時計の停止をパラレルに制御することを明らかにした。さらにripplyの発現制御機構の解析から、分節時計構成因子の一つであるHer1及びHer7が直節的にripply2プロモーター領域に結合しその発現を抑制することを見出した。また培養細胞を用いたレポーターアッセイによってwavefrontの構成因子であるERKシグナルがTbx6依存的なripply2プロモーターの転写活性を抑制しうることから、ゼブラフィッシュ体節形成において時空間情報はripplyの発現を介し統合され、ripplyによるTbx6の分解作用により分節境界が形成されるとともに、分節時計が停止すると考えられた。
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