2019 Fiscal Year Annual Research Report
Studies on autophagy pathways coupled with vacuole genesis
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17K07434
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
森安 裕二 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (20200454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 康子 埼玉大学, 教育学部, 教授 (30194921)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | オートファジー / 液胞形成 / タバコBY-2細胞 / シロイヌナズナ培養細胞 / ミニプロトプラスト |
Outline of Annual Research Achievements |
1. オートファゴソームのマーカータンパク質であるGFP-Atg8を恒常的に発現しているBY-2 細胞より調製したミニプロトプラストにおける液胞形成を蛍光顕微鏡で観察すると、オートファゴソームが液胞の初期構造に取り込まれている様子が観察された。プロテアーゼ阻害剤であるE-64dを加える、液胞内に細胞質が蓄積し、蓄積した細胞質にはオートファゴソームが含まれていた。3-メチルアデニンで処理すると、液胞内に細胞質は未処理とどうように蓄積したが、オートファゴソームの蓄積は確認されなかった。一方で、ショ糖飢餓培地でミニプロトプラストを培養すると、液胞が早く形成されることを見出した。飢餓培地中では、マクロオートファジーが亢進しているので、この結果は、マクロオートファジーが液胞形成を促進することを支持する。 2. 液胞形成を行なっているタバコBY-2ミニプロトプラストよりタンパク質を抽出し、SDS-PAGEによる解析を行なったが、特定のバンドを見出すことはできなかった。 3. シロイヌナズナWT細胞、atg5細胞、atg2細胞よりミニプロトプラストを単離し、培養すると、液胞が再形成された。WT、atg5のどちらの株でも3時間後には粒状の液胞が複数、形成され、24時間後には大きな液胞が形成された。両者に差は見出せなかった。E-64で処理すると、WT、atg5の間で、小さな液胞が現れて大きくなっていくという液胞の形成過程には差が見られなかったが、WT株では処理後、液胞内に細胞質の蓄積が観察され、atg5株では細胞質の蓄積は観察できなかった。これらの結果はマクロオートファジーは液胞形成に関与しているものの、液胞の大きさの増大には寄与していないというBY-2で得られた結果と一致する。ただ、液胞の形成にはマクロオートファジー経路以外のオートファジー経路が関与するという結果とは一致しない。
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Research Products
(9 results)