2017 Fiscal Year Research-status Report
Functional diversity of transcriptional regulators for specialized metabolism
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17K07447
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
庄司 翼 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 准教授 (40343272)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アルカロイド / 転写因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
ナス科薬用植物のベラドンナ(Atoropa belladonna)においてヒヨスチアミンやスコポラミンなどの薬理活性を有するトロパンアルカロイドは根で合成され全草に蓄積する。トロパンアルカロイド合成酵素はどのように発現制御されているのかは解明されていない。本研究は、ベラドンナのアルカロイド合成制御にもgroupⅨaERF転写因子が関与するかを明らかにする。groupⅨaERFとしてAbERF1、2、3を特定した。RT-PCRによってベラドンナERF候補遺伝子であるAbERF1、2、3はベラドンナの根で発現し、特にAbERF1、2は強い発現を示した。実験的にもgroup ⅨaERFの配列の同定を試みた。group ⅨaのERFのアミノ酸配列をもとに保存性の高いDNA binding domein内の配列を標的とした縮重プライマーを設計した。のべ55種類のプライマー対に関して、ベラドンナのゲノム DNAまたはベラドンナ毛状根由来のcDNAを鋳型としてPCR増幅した。group Ⅸaに属するのべ23種類のPCR断片が得られ、その内、AbERF1、2に加えて新規遺伝子断片が得られた。得られた遺伝子断片の情報をNGSデータと照合し、未知遺伝子全長の情報を複数手に入れた。 AbERF1、2、3、トマトJRE4、タバコERF189を過剰発現するベクターとCREST法によって抑制するベクターをAgrobacterium rhizogenesを用いてベラドンナに形質転換を行い、毛状根を作出した。ベラドンナ毛状根におけるスコポラミンの含有量を測定することで、トロパンアルカロイドの蓄積を明らかにした。ベラドンナアルカロイド生合成における役割を立証するために、候補遺伝子やアルカロイド生合成酵素(PMT、H6H、TR-Ⅰ、CYP80F1)の発現パターンをRT-PCRによって解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
薬用植物を用いた試みの部分では、転車因子がトロパンアルカロイド生合成を制御することを示す強い証拠はこれまでに得られていない。しかしながら、タバコを用いた一過的発現系において転写因子機能を簡便に評価できる系の確立に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
タバコで成功した実験系を、他のナス科植物種に使用していきたい。また、トマト網状根を用いた網羅的遺伝子発現解析についても、材料が準備でき次第取り掛かる予定です。
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Causes of Carryover |
トランスクリプトーム解析など比較的高額な解析が次年度にずれ込んだことや、関連するプロジェクトと共通する消耗品などに関して、支出のバランスの都合上、予算とのずれが生じた。
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