2020 Fiscal Year Annual Research Report
Genetic studies on tumor suppression by innate immune system in Drosophila
Project/Area Number |
17K07500
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
井上 喜博 京都工芸繊維大学, 応用生物学系, 教授 (90201938)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 政光 京都工芸繊維大学, 応用生物学系, 教授 (00182460) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ショウジョウバエ / Anti microbial peptides / 造血組織 / 腫瘍 / 抗癌作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
ショウジョウバエの造血組織は脊椎動物のそれに比べ、よりシンプルで解析しやすい上に細胞の増殖、分化の制御機構やそこで働く遺伝子はよく似ている。我々はショウジョウバエの mxc 突然変異体では 造血組織内の未分化細胞が過剰増殖し、他の組織に浸潤する悪性腫瘍の性質を示すことを明らかにしてきた。そこでこの白血病モデルの癌化機構の解明をめざした。同変異体の原因遺伝子はヒストンmRNAの転写とポリ(A)除去をおこなうHLBの構成因子である。変異体の造血細胞ではHLBが作られていなかった。mxc変異体では、ヒストンmRNAの減少、ポリAを持つヒストンmRNAが検出された。変異体ではヒストン量の減少、クロマチン構造の脆弱化が推定された。実際にヘテロクロマチン化による遺伝子発現の抑制を表すPEV表現型を mxc変異が抑制した。RNAseq法により網羅的に遺伝子発現の変化を調べたところ、変異体では癌関連遺伝子のmRNA量が変化していた。造血組織内の幹細胞ニッチ、未成熟細胞、成熟細胞のうち、成熟細胞でmxc 機能が低下がその未成熟細胞の過剰増殖、癌化に必要なことがわかった。また癌化変異体では自然免疫経路が活性化し、それらの標的遺伝子が作る抗菌ペプチドAMPの発現が上昇していた。獲得免疫系がない昆虫でも癌細胞に応答して免疫系が活性化されている可能性が考えられた。そこでAMPのうちDefencin、Diptericinを強制発現させたところ、変異体の癌化した造血組織にアポトーシスが強く誘導され、癌組織の増殖が抑制された。前者のAMPは血球細胞に取り込まれ、後者はそれを介さずに癌組織に直接作用しうる可能性が考えられた。一方、正常個体でAMPを大量発現しても体内組織には影響が認められなかった。したがって自然免疫系により誘導されるAMPは副作用のない抗がん剤になる可能性がある。
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[Journal Article] Phenethylamine in hot water extract of Chlorella pyrenoidosa expands lifespan of SOD-1 mutant adults of Drosophila melanogaster at very low dose.2020
Author(s)
Zheng, Y., Inoue, Y. H., Kohno, N., Fujishima, M., Okumura, E., Sato, K.
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Journal Title
Journal of Food Bioactives
Volume: 9
Pages: 52-57
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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