2017 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of QTL promoting hydraulic conductance at ripening stage in high yielding rice variety
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17K07614
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
山本 敏央 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 次世代作物開発研究センター, ユニット長 (00442830)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安達 俊輔 東京農工大学, 学内共同利用施設等, 特任助教 (30717103)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | QTL / 水伝導度 / イネ |
Outline of Annual Research Achievements |
1. アケノホシとコシヒカリの交雑集団を用いた候補ゲノム領域の特定 申請時点で4.2Mb となっていた候補領域周辺で組換えを起こした系統の出穂期以降の出液量の推移を調査して遺伝子の遺伝学的な絞り込みを行った。その結果、候補領域は第2染色体長腕のRM5460からRN3535の間の922kb に絞り込むことができた。候補領域周辺におけるアケノホシおよびコシヒカリのゲノム塩基配列情報の配列比較からさらに3個のINDELマーカーを作出し、候補領域内での更なる絞り込みに供試可能な組換え系統を得た。 2. 候補ゲノム領域に関するアケノホシ系譜上のハプロタイプの伝達の調査 候補ゲノム領域について日本晴を参照配列としてアケノホシとコシヒカリを比較した結果、得られた一塩基置換多型の殆どはアケノホシと日本晴が共通で、コシヒカリが異なるパターンを示した。またアケノホシの系譜における候補ゲノム領域は日本品種コチカゼに由来する可能性が高いことが示唆された。 3. 候補ゲノム領域をアケノホシ型に置換したコシヒカリ系統の特性評価 候補遺伝子を含むゲノム断片をアケノホシ型に置換したコシヒカリ準同質遺伝子系統について10 株×3 反復の簡易生検を行い、籾重、わら重、精籾重、精玄米重を評価したが、コシヒカリと比較して明瞭な差は見られなかった。また、ワグネルポットに生育させた登熟期の準同質遺伝子系統は、コシヒカリに比べて根の表面積が大きいことによって根の通水抵抗が小さく、結果として植物体全体の通水抵抗が小さくなることが示された。
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