2019 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of epigenomic regulation mechanism in picotee formation of worldwide marvelous camellia 'Tamanoura'
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17K07643
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
尾崎 行生 九州大学, 農学研究院, 教授 (60253514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水ノ江 雄輝 九州大学, 農学研究院, 助教 (50759206)
増田 順一郎 宮崎大学, 農学部, 准教授 (60452744)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ヤブツバキ / 玉之浦 / 覆輪形成 / アントシアニン / 花弁着色 |
Outline of Annual Research Achievements |
われわれは,これまでに‘玉之浦’の白覆輪は花弁周縁部におけるカルコン合成酵素(CHS)遺伝子発現量の低下により起こることを明らかにしている.本研究は,ヤブツバキ‘玉之浦’花弁における覆輪形成メカニズムに関するさらなる解明を試みたものであり,以下の結果を得た. 1) 3系統のCMV接種を行った株における花弁覆輪割合の調査を行った結果,いずれの系統でも対照区との間で覆輪割合の有意差は認められなかった.採取花弁を用いたイムノアッセイを行ったところ,いずれの花弁からもCMVを検出できなかった. 2) 転写因子におけるCHS遺伝子の発現制御の可能性について検討するために,転写因子の単離および発現量解析を行った.アントシアニン合成系酵素遺伝子を制御している転写因子である3遺伝子の発現量の比較の結果,いずれも白色部位と赤色部位とで統計的に有意な差は認められなかった.CHS遺伝子におけるプロモーター領域にCpGアイランドが認められないことから,花弁周縁部の白覆輪形成はCHS遺伝子における転写後遺伝子サイレンシングに起因している可能性が示された. 3) 花弁着色開始前後に採取した花弁を培養し,異なる期間の低温処理を行ったが,いずれの処理区間にも覆輪割合の有意差は認められなかった.
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