2017 Fiscal Year Research-status Report
統合ネットワークによる遺伝子機能予測モデルの高精度かつ持続的な構築法の開発
Project/Area Number |
17K07663
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
福島 敦史 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 研究員 (80415281)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | バイオインフォマティクス / 園芸ゲノム科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、遺伝―環境相互作用の解明とその植物生理を深く理解するため、トランスクリプトームデータのみならず、様々な分子群に関するデータおよび知識の統合を目指している。今年度は、統合すべきオミックスデータの評価と、より高い信頼性のある遺伝子機能予測法の開発のための調査を進めた。トランスクリプトームレベルのみ利用した場合の限界を超えるために、タンパク質間相互作用データなどを統合的に利用し、遺伝子間機能的ペア推定を信頼性高くする試みであった。また、遺伝子間の関連性推定には、ピアソン相関のみならず、相互情報量に基づく統計量を利用した複雑な遺伝子制御ネットワークの推定を検討した。また、実用作物例えばトマトではゲノム情報が公開されているが、シロイヌナズナやイネと比べてその遺伝子機能アノテーションの品質が十分とは言えない状況がある。これらの問題を克服するための第一歩として、利用可能なリシーケンスデータ等を適切に再解析し、アノテーションの改善が必要であることがわかった。次年度以降には、遺伝子―遺伝子間の機能的関連性を定量化・予測するためのネットワークモデル構築法とその統計的評価法を開発・実装していく。最終的には、作物収量の増大やストレス付与といった有用形質獲得の背後にある遺伝子制御ネットワークの解明を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
遺伝子機能予測ネットワークモデル性能の客観的評価方法の開発および改善に時間がかかっている。そのため、収集したデータについて統合し、ネットワークモデル構築から有用な結果を引き出すところまで研究は進展していない。
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Strategy for Future Research Activity |
遺伝子機能予測ネットワークモデル性能の客観的評価方法の開発を推進する。また、周辺研究分野で開発されているデータマイニング手法に注視し、これまで以上に研究を加速させたい。
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[Journal Article] Metabolic Reprogramming in Leaf Lettuce Grown Under Different Light Quality and Intensity Conditions Using Narrow-Band LEDs2018
Author(s)
Kazuyoshi Kitazaki, Atsushi Fukushima, Ryo Nakabayashi, Yozo Okazaki, Makoto Kobayashi, Tetsuya Mori, Tomoko Nishizawa, Sebastian Reyes-Chin-Wo, Richard W. Michelmore, Kazuki Saito, Kazuhiro Shoji, Miyako Kusano
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Journal Title
Scientific Reports
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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