2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study of biosynthesis of sulfur-containing compounds
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17K07724
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
加藤 伸一郎 高知大学, 教育研究部総合科学系生命環境医学部門, 准教授 (60346707)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 含硫化合物 / ペルスルフィド / トレーサー |
Outline of Annual Research Achievements |
Clostridium acetobutylicum無細胞抽出液にL-[35S]システインをトレーサーとして加えインキュベートした試料をSDS-PAGEにより解析したところ、硫黄の転移反応に関与すると考えられる5つのタンパク質バンドがオートラジオグラフィーにより検出された。そのうちの一つである分子質量16kDaのバンドはNifU様タンパク質であることが判明したため、当該遺伝子をPCRにより調製しpCold Iベクターに挿入して発現系を構築した。この発現系より得られた組換えNifU様タンパク質について、L-[35S]システインと大腸菌システインデスルフラーゼIscSを用いた硫黄転移系を用いてin vitroで硫黄受容能を解析した結果、35S放射標識量が経時的に増大していることが明らかになった。この結果から、C. acetobutylicumのNifU様タンパク質は本菌株が生成する含硫化合物の合成初期段階において硫黄を供給する役割を担っていることが示唆された。一方、昨年度までのL-[35S]システイントレーサー実験により35S標識されるタンパク質が他に4種見出されていた。これらの同定作業をプロテインシークエンサーを用いたエドマン分解により試みたが同定できなかった。その原因として、試料タンパク質がいずれも極めて微量であること、また、タンパク質のN末端がアセチル化やホルミル化によって修飾されている可能性も考えられた。今後は質量分析計を用いたペプチドマスフィンガープリンティングにより同定を行い、これらのタンパク質の生理機能の解明を行う必要がある。
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[Presentation] 渦鞭毛藻ウイルスのDNAポリメラーゼ活性中心は生物界の例外的存在か?2020
Author(s)
池田彩乃, 髙野義人, 遠藤寿, 緒方博之, 櫻井哲也, 加藤伸一郎, 大西浩平, 森澤啓子, 樋口琢磨, 外丸裕司, 高橋迪子, 長﨑慶三
Organizer
第44回藻類学会大会