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2019 Fiscal Year Research-status Report

マルトトリオシル配糖体合成酵素における糖転移反応の分子基盤と応用展開

Research Project

Project/Area Number 17K07727
Research InstitutionOsaka Prefecture University

Principal Investigator

炭谷 順一  大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (10264813)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 西村 重徳  大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 助教 (90244665)
Project Period (FY) 2017-04-01 – 2021-03-31
Keywordsアミラーゼ / マルトトリオース生成アミラーゼ / 糖転移反応 / 配糖体
Outline of Annual Research Achievements

前年度構築した発現系で調製したL191R変異酵素を用い,グルコース存在下で澱粉をマルトトリオース(G3)供与体として反応させ,加水分解活性と糖転移活性を測定した結果,加水分解活性はpH 5.5,糖転移活性はpH 6.5に至適pHを示すことが明らかとなった。L191R変異酵素のpH 6.5の構造からLoop(F258-G260)の揺らぎが大きいことが確認されていたことから,糖転移活性とLoopの揺らぎが密接に関係していることのさらなる裏付けとなった。
また,G3AmyのG3配糖体合成酵素としての有用性を示すため,Glycerol(Gly),Ascorbic acid(ASA)をアグリコンとしてG3配糖体を合成し,単離したG3配糖体を構造解析することで,目的のG3配糖体が合成されているか確認した。Gly-G3の合成にはL191R変異酵素を用いて合成を行い,活性炭カラムを用いて精製を行った。NMRスペクトル測定により,1位に付加したGly-1G3を合成できたことが確認された。
さらにASA-G3の合成では,WTと35種の変異酵素を用いて生成の有無を確認した。糖転移産物が多く検出されたものに対し,HPLCを用いて合成産物を検出したところWTと異なる保持時間を示した変異酵素が複数見られた。WTやL191Rの合成産物はASA-2G3ではないと判断していたため,WTの生成物と異なる保持時間を示したF279V/S283R変異酵素を用いることで目的のASA-2G3を得ることができると予想した。大量合成を行い活性炭カラムにて精製を行い,精製産物をグルコアミラーゼ処理しG3部分をG1にまで刈り込んだところ,HPLCにてASA-2G1の保持時間と一致したため,目的の位置に付加した糖転移産物であると判断した。さらにESI-MS,NMRスペクトル測定により,目的のASA-2G3であることが確認した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

今年度はL191R変異酵素のpH profileを明らかにしたことで,これまで得られていた野生型酵素とL191R変異酵素のX線結晶構造解析結果からLoop(F258-G260)の揺らぎと糖転移活性が密接に関連していることを示すことができ,研究計画で予定していた(1)G3Amy-L191R変異酵素における糖転移活性上昇機構の解明,(2)加水分解活性および糖転移活性のpH依存性の解明,(4)G3Amyにおける加水分解反応/糖転移反応を運命づけるスイッチング機構の解明,について一定の解を得ることができたと考えている。
また,グリセロールおよびASAをアグリコンとしてG3配糖体の合成を行い,構造解析によって合成されたG3配糖体の構造を確認することができたことで,研究計画で予定していた(6)G3配糖体合成条件の最適化と大量合成,だけでなく,各種変異酵素のスクリーニングを行うことで(3)アグリコン特異的転移活性上昇変異酵素の取得,を達成し,(5)糖受容体特異性に関与するアミノ酸の同定とG3配糖体合成酵素のfine tuning,に関しても一定のアミノ酸を同定することに成功した。特にASA配糖体の合成に関しては,アグリコンにおける水酸基の位置特異性について,置換アミノ酸によって影響を受けることが明らかとなり,目的となるASAの2位にG3が結合したASA 2-G3配糖体の合成にF279V 変異が大きく関与していることを示し,大きな知見が得られたと考えている。
以上のように,今年度の研究で,予定していた研究計画のほとんどの項目に対して一定の解を得ることができたと考えている。

Strategy for Future Research Activity

新型コロナウイルスCOVID-19の影響で,年度末に予定していた学会発表の旅費に予定していた予算を執行することができなかったため,残予算を有効に執行するために,さらに研究結果を補足して充実させるとともに,論文投稿のための準備を行う予定である。
具体的には,研究計画で予定していた(7)G2およびG4,G5配糖体合成酵素の設計と配糖体の合成に対してアプローチすることを考えている。立体構造解析の結果を基に,サブサイト-3の空間が狭くなるようアミノ酸置換を導入するとともに,サブサイト-2における相互作用を強化できるよう部位指定飽和変異を導入することで,G2特異的配糖体合成酵素の創製を行う予定である。
また,研究計画には示していないが,新たな試みとして,様々な起源のG3Amyのオルソログを異種宿主発現し,G3生成アミラーゼとしての機能や糖転移活性について調査することで,本研究によって同定されたG3特異性に関与するアミノ酸や糖転移活性に関与するアミノ酸がオルソログ内で保存・機能しているかどうか明らかにしていきたいと考えている。

Causes of Carryover

差額が生じた理由は,新型コロナウイルスの影響で,学会発表するための旅費として計上していた予算を執行することができなかったためである。最終年度は残りの予算を有効利用するために,研究をまとめ発表するための学会発表のための旅費や論文投稿料,さらに追加で行う実験のための各種物品費として使用していきたいと考えている。

  • Research Products

    (3 results)

All 2020 2019

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] マルトトリオース生成アミラーゼを用いたアスコルビン酸配糖体とグリセロール配糖体の合成2020

    • Author(s)
      酒井彩美,掃部正浩,甲斐建次,谷 修治,炭谷順一,川口剛司
    • Organizer
      日本農芸化学会2020年度大会
  • [Presentation] 微生物由来耐熱性β-アミラーゼに関する研究2019

    • Author(s)
      田中真奈,西村重徳,谷修治,炭谷順一,川口剛司
    • Organizer
      第20回関西グライコサイエンスフォーラム
  • [Presentation] 微生物由来耐熱性 β-アミラーゼの性質とX線結晶構造解析2019

    • Author(s)
      田中 真奈, 西村 重徳, 谷 修治, 炭谷 順一, 川口 剛司
    • Organizer
      第71回 日本生物工学会大会

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Published: 2021-01-27  

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