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2017 Fiscal Year Research-status Report

Lanthanides-dependent regulation of metabolic enzymes in the plant symbiosis methylotrophic bacteria.

Research Project

Project/Area Number 17K07738
Research InstitutionOkayama University of Science

Principal Investigator

三井 亮司  岡山理科大学, 理学部, 教授 (60319936)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
KeywordsPlant symbiotic bacteria / Methylobacterium / Lanthanides / Methanol / Plant hormone / Polyamine / Methylotroph / Methanol dehydrogenase
Outline of Annual Research Achievements

植物共生細菌であるMethylobacterium属細菌の共生メカニズムを明らかにするため、共生を媒介する化合物や共生細菌の鍵となる代謝酵素に着目して研究を進めている。
本年度はモデル菌株であるMethylobacterium extorquens AM1の3種のメタノールデヒドロゲナーゼ(MDH)アイソザイムののうち、ランタノイド依存型XoxF1とXoxF2について検討を行った。共にランタノイドを補欠因子として分子内に保有しているメタノールデヒドロゲナーゼであるがアイソザイムであるため触媒反応はPQQを補酵素とするメタノール脱水素反応であるため、酵素の活性として個々の詳細な解析が困難であった。このことから酵素の詳細については十分明らかになっていなかった。H29年度において、XoxF1とXoxF2遺伝子破壊株をそれぞれHis-tag 融合型として相補させ、それぞれの酵素の発現を確認できる野生型相当の相補株、それに加えてXoxF1またはXoxF2単独で発現する株をそれぞれ作成した。
His-tagを利用して、それぞれの酵素単独での取得が可能となったことから、これらのサブユニット構造を調べたところ、XoxF1およびXoxF2に由来する60kDaに加え、20KDaのタンパク質が結合していることが明らかになった。これをPeptide Mass Fingerprintingによる解析を行った結果、Formaldehyde activating enzymeの構造と一致した。これまでこのような報告話されておらず、メタノール代謝におけ鍵となる代謝酵素がヘテロなサブユニットを構成するメタボロンを形成していることが示唆された。これに加えて、環境認識機構をコントロールしていると考えているランタノイドの応答機構についても蛍光タンパク質を用いたスクリーニング系の構築を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

解析のための遺伝子破壊株を利用したメタノールデヒドロゲナーゼ発現株を目的の応じて4種が作製できた。これを用いた酵素タンパクの解析を行った結果、新たな知見としてXoxF1とXoxF2に別の代謝における鍵となるFormaldehyde activating enzyme(Fae)が結合して高次構造を形成していることを見出した。H30年度においては計画を追加し、Faeの細胞内局在を調べていくことを実施したい。
並行してXoxF1とXoxF1がランタノイドを環境認識因子として利用していることを証明するため、XoxF1プロモーターの下流に蛍光タンパク質であるRFPを結合させ、導入した組換え株を作成した。これを用いてランタノイドの中でもLa, Ce, Pr, Ndの四種類に応答して、XoxF1を発現させていることを明らかにしたほか、ランタノイド濃度に応答していることが明らかになった。XoxF2およびMxaFの三種類について同様の組換え株を作成することを計画しており、H30年度には残り2株の作製を行う。
土壌側の検討として、鍵となる物質と考えているメタノール、およびランタンを土壌に仮想根圏を作製して供給して菌叢変化を測定した。16SrRNA遺伝子を用いたアンプリコン解析を行ったが、肥沃で菌叢のしっかりした優良な土壌を用いたことから、変化はわずかで、現時点ではっきりとした仮説を導き出すところまでは進行できなかった。当初の検討は実施できていることから、遅れとまでは捉えていない。

Strategy for Future Research Activity

H29年度において作製したXoxF1およびXoxF2単独発現株を用いた解析の結果、それぞれFormaldehyde activating enzyme(Fae)と結合した代謝酵素複合体(メタボロン)構造の形成示唆される結果を得た。H30年度はXoxF1, XoxF2がペリプラズム酵素であり、シグナル配列を有しているが、Faeはこれが見られず、分泌機構が明らかではない。ペリプラズムに局在することを蛍光タンパク質との融合タンパク質を作成し、顕微鏡で観察することによりメタボロンの局在を明らかにしていく。蛍光タンパク質の検出法としては共焦点レーザー顕微鏡を用いた方法を検討する。
ランタノイドに応答する発現機構が共生系の鍵反応となっていることが示唆されるため、このランタノイド認識発現機構を明らかにする。XoxF1プロモーターに制御されるRed fluorescence protein(RFP)をMethylobacterium extorquens AM1に導入した株を用いてトランスポゾンによるランダムゲノム挿入を行い、RFPの発現に変化が出る株をスクリーニングし、挿入点を同定することでランタノイド応答機構を解明するきっかけを作りたいと考えている。

  • Research Products

    (5 results)

All 2018 2017

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (4 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Invited: 1 results)

  • [Journal Article] Lanthanide-Dependent Regulation of Methylotrophy in Methylobacterium aquaticum Strain 22A2018

    • Author(s)
      Masuda Sachiko、Suzuki Yutaka、Fujitani Yoshiko、Mitsui Ryoji、Nakagawa Tomoyuki、Shintani Masaki、Tani Akio
    • Journal Title

      mSphere

      Volume: 3 Pages: e00462~17

    • DOI

      10.1128/mSphere.00462-17

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] Acidomonas属酢酸菌のランタノイド依存性メタノール酸化系の役割2018

    • Author(s)
      宇都宮大貴、三井亮司、阿野嘉孝
    • Organizer
      日本農芸化学会2018年度大会
  • [Presentation] Methylobacterium extorquens AM1のランタノイド濃度に応答するメタノールデヒドロゲナーゼプロモーターのレポーター遺伝子を用いた発現解析2017

    • Author(s)
      吉川友理,一小路貴士,中川智行, 谷明生,三井亮司
    • Organizer
      日本農芸化学会関西・中四国・西日本支部2017年度合同大阪大会
  • [Presentation] Manipulation of Cellular Auxin Distribution by Chemical Biology Approach2017

    • Author(s)
      Ken-ichiro Hayashi, Hiroyasu Motose, Atsushi Funakoshi, Kosuke Fukui, Ryoji Mitsui
    • Organizer
      Taiwan-Japan Plant Biology 2017
    • Int'l Joint Research / Invited
  • [Presentation] Lactobacillus plantarum 22A-3によるフェルラ酸からのジヒドロフェルラ酸生産2017

    • Author(s)
      向田 潤, 西谷 洋輔, 川上 秀昭, 桒原 浩誠, 三井 亮司
    • Organizer
      日本生物工学会第69回大会

URL: 

Published: 2018-12-17  

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