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2019 Fiscal Year Research-status Report

Elucidation of physiological role of nitrate/nitrite/NO dynamics and development of drugs

Research Project

Project/Area Number 17K07744
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

日高 將文  東北大学, 農学研究科, 助教 (00584848)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2021-03-31
KeywordsX線結晶構造解析 / タンパク質工学
Outline of Annual Research Achievements

硝酸イオン濃度変化センサータンパク質sNOOOpyは、根粒菌の持つNasSとNasTの2種類のタンパク質を用いたシステムであり、細胞内の硝酸イオン濃度変化をリアルタイムに可視化することができるシステムである。本研究は、sNOOOpyを用いた生細胞内硝酸イオン濃度の生理的変化をとらえることを目的とした研究である。
本研究は大きく2つのテーマを設定しており、(テーマ1)sNOOOpyを高感度化し、細胞内の微量な硝酸イオン濃度変化を可視化することを目的として、タンパク質工学的手法を用いたsNOOOpyの改良を試み、(テーマ2)その結果を応用して生細胞内の硝酸イオン濃度変化をとらえる。
三年目の研究では、主にテーマ1に取り組んだ。二年目までの研究では、sNOOOpyにどのような変異を導入するべきかを探るべく、sNOOOpyを構成するタンパク質の一つであるNasSのX線立体構造解析を試み、NasSの硝酸イオン、亜硝酸イオンの認識機構を明らかにすることができたが、今年度はNasSとNasTの複合体構造、ならびに蛍光タンパク質が付加した状態のNasS、NasTの結晶化を試みた。Akta startを導入し、タンパク質の精製効率の向上を図ったが、結晶を得ることができなかった。
sNOOOpyの生化学的な知見を獲得するため、様々な条件における複合体の形態を解析したところ、高濃度のタンパク質条件下では3量体以上の多量体を形成していることが分かった。巨大複合体の形成はsNOOOpyの感度の低下に直結することから、多量体形成を指標としたシステムの改良が期待できる。
(テーマ1)の実施に時間を要しているため、(テーマ2)については十分な検証ができていないことから、研究期間を延長して実施する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本研究で設定している2つのテーマ、(テーマ1)sNOOOpyを高感度化し、細胞内の微量な硝酸イオン濃度変化を可視化することを目的として、タンパク質工学的手法を用いたsNOOOpyの改良を試み、(テーマ2)その結果を応用して生細胞内の硝酸イオン濃度変化をとらえる、のうち、三年目はテーマ1に重点的に取り組んだ。その過程で、これまで予想していなかった、高濃度タンパク質条件下では多量体が形成されることが分かり、研究方針を転換する必要が生じたため、(テーマ2)への着手が遅れている。

Strategy for Future Research Activity

本研究で設定している2つのテーマ、(テーマ1)sNOOOpyを高感度化し、細胞内の微量な硝酸イオン濃度変化を可視化することを目的として、タンパク質工学的手法を用いたsNOOOpyの改良を試み、(テーマ2)その結果を応用して生細胞内の硝酸イオン濃度変化をとらえる、のうち、テーマ1に関しては、これまでの研究に引き続きNasSおよびNasTのX線立体構造の解析と、その結果に基づく変異体の設計を試み、sNOOOpyシステムの高感度化を目指す。また、新たなコンセプトとして、NasSとNasTの形成する複合体状態を解明し、今後の開発の指標とする。
テーマ2に関しては、テーマ1より新たに作製される改良型sNOOOpyを用いて、細胞内硝酸イオン濃度および亜硝酸イオン濃度変化の検出を試みる予定である。

Causes of Carryover

(理由)三年目までの研究では、X線結晶構造解析の研究が進み、その結果実験を行うため高エネルギー加速器研究機構までの旅費が多くなった。一方、消耗品
を多く必要とする生細胞関連実験のスタートを遅らせたため、結果的に物品費の支出が当初の見込みよりも少なくなった。
(使用計画)今年度以降は、消耗品を使用する研究が増えるため、必要となる研究費は当初計画の通りとなると考えている。

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Published: 2021-01-27  

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