2019 Fiscal Year Annual Research Report
Research of preventing effects of chronic inflammatory diseases by paprika xanthophyll
Project/Area Number |
17K07786
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
前多 隼人 弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (80507731)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | キサントフィル / 肥満 / 脂肪細胞 / 慢性炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
キサントフィルはカロテノイドの一種であり、近年は抗酸化や抗がん、抗肥満作用を示す機能性が注目されている。パプリカは緑黄色野菜の中でも特にキサントフィル類が多い。本研究ではパプリカに含まれる機能性の高いキサントフィルの同定とその作用機序の解明を目的とした研究をおこなった。 肥満によって脂肪細胞での慢性炎症がおこり、これにより糖尿病の原因となるインスリン抵抗性が惹起される。脂肪細胞とマクロファージ様細胞を共培養し、パプリカに含まれるキサントフィルによる慢性炎症の抑制作用を検討した。その結果、パプリカに特徴的なキサントフィルであるカプサンチン、ククルビタキサンチンAに強い炎症抑制作用があることが示された。また、これらのカロテノイドを含むパプリカ色素を添加した飼料を肥満糖尿病モデルマウスであるNSY/Hosマウスへ投与し、慢性炎症抑制作用の検討を行った。その結果、コントロール群と比較してパプリカ色素投与群で血糖値、肝臓の炎症の指標であるAST (Aspartate transaminase)値、ALT(Alanine transaminase)値が低下傾向を示した。さらに、パプリカ色素0.5%含有飼料投与群で肝臓中の炎症関連因子(IL-1β、IL-6、TNF-α)のmRNA発現が低下及び低下傾向を示した。この作用機序として組織でのマクロファージのマーカー遺伝子の発現を測定した結果、抗炎症に関与するM2マクロファージの増加が示唆された。このことからパプリカキサントフィルはM1とM2マクロファージの発現のバランスを調節し、肥満により誘導された組織での慢性炎症を改善することが示唆された。
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Research Products
(3 results)