2020 Fiscal Year Annual Research Report
Study on growth control of containerized sugi (Cryptomeria japonica) seedlings
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17K07835
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
丹下 健 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (20179922)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | スギコンテナ苗 / 伸長成長制御 / 暗所保管 / 植栽試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
人工林施業の低コスト化に向けコンテナ苗の利用が推進されている。しかし、コンテナ苗に育成技術は確立されていない。コンテナ苗の根系はコンテナトレイのキャビティ容量によって規定されるため、根系に比べて地上部(葉量)の大きい形態の苗になりやすく、植栽後に水ストレスを受けやすい。植栽に適した形態のスギコンテナ苗の育成技術開発への応用を目的として、スギの伸長成長が盛んな季節(成長期間)に、常温で暗所保管し光合成生産を止めることによる伸長成長抑制効果について検討してきた。成長期間にスギコンテナ苗を室温で暗所保管することによって伸長成長を止めることができることを明らかにした。一方で、暗所保管時は光合成生産ができないことから、気温の高い夏季に暗所保管が2ヵ月になると苗の衰弱・枯死が生じ、1ヵ月でも植栽後の細根伸長の遅れや活着率の低下が起きることを2019年に明らかにした。2019年の7月は降雨日が多く日照時間が著しく短かったことから、気象条件による植栽後の細根成長への影響が考えられたことから、2020年に再実験を行い2019年の実験結果の確認を行い、暗所保管によって植栽後の細根成長に遅れが生じることを確認した。2019年の暗所保管が植栽後の細根伸長に与える影響に関する研究成果について論文公表した。2017~2019年の暗所保管による伸長成長抑制効果と室温と衰弱苗・枯死苗の発生との関係に関する研究成果について論文投稿した。
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