2022 Fiscal Year Annual Research Report
Effectiveness of combatting illegal logging in Japan and the examination of its necessary countermeasures
Project/Area Number |
17K07844
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
百村 帝彦 九州大学, 熱帯農学研究センター, 教授 (80360783)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 木材関連事業者 / デューディリジェンス / クリーンウッド法 / 法改正 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、研究成果の取りまとめを行った。まず研究成果の公表として、日本の家具産業における違法伐採対策の現状についてとりまとめ、ほぼ投稿ができる状況にまで至った。次年度の初期段階に投稿を予定している。また日本国内の違法伐採問題について、違法伐採が多いとみられる宮崎県に向かい、現地において裁判所から情報収集、関係機関からの聞き取り調査を行い、違法伐採の現状について把握した。 新型コロナウィルス感染症の影響で、新たな聞き取り調査については、昨年までは困難な状況であった。2022年度に見直しされたクリーンウッド法のレビューを行い、主たる改定点である罰則措置や対象範囲の拡充について調査を行った。現在、これらについてのとりまとめを行っているところであるが、来年度以降に論文化に向けて進める予定である。 本研究期間中、日本の違法伐採に関する動向は、クリーンウッド法の施行、そして改定へ向けた動きと、大きな潮流が見られた時期であり、研究時機としても非常にタイムリーなものであったといえる。またこの期間中は、日本においても違法伐採が存在していたのだということが明らかになった時期でもある。そのような中、行政、そして企業が新たな対応を行うところを垣間見ることができた。また、欧州などからの気候変動にかかる環境対策に違法伐採問題が包含される可能性についても検討を行った。時期尚早とみられるところもあるが、今後の違法伐採対策の潮流のひとつとなりうる可能性もあり、今後も注目をしていきたい。
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