2019 Fiscal Year Research-status Report
原子力災害からの営農再開へ向けた被災地産農産物に対する消費者行動とマーケティング
Project/Area Number |
17K07975
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
半杭 真一 東京農業大学, 国際食料情報学部, 准教授 (90504043)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 東日本大震災 / 消費者行動 / マーケティング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、東日本大震災の被災地で進みつつある営農再開の動きを捉え、それらの取り組みに対する消費者の評価を調査を通じて収集したデータを分析し、その結果を現地にフィードバックすることを目的としている。 2019年度は、目的のひとつである消費者の意思決定プロセスに外部からの情報がもたらす影響について、インターネット調査により収集を終えた消費者調査の結果の分析方法を見直し、より発展的なものとするため複数の計量的モデルの比較検討などを行っている。さらに、情報については、消費者の意思決定プロセスに与えた影響に加えて、調査にあたって選定した事例による被災地での営農再開での取り組みへの評価のふたつの側面から定量的な分析を行っている。 また、こうした分析結果について、マーケティング戦略に対する知見として有用なものとするため、被災地の生産者や関係機関との議論を通じて、分析結果の解釈を別な視点からの評価を得ることによって深めてきた。 消費者調査の分析と並行して、もうひとつの目的であるマーケティング戦略に対する知見を関係機関にフィードバックするため、冊子を作成することとした。この冊子においても、目的にある情報にかかわる要素を増やすため、情報提供にかんする専門家へのインタビュー等を掲載すべく、人選やインタビュー内容を検討した。情報にかんする専門家の他にも、当初の予定どおり生産者や流通・販売業者の意見も取り入れるため、予備的なヒアリングを行った。 配布する冊子については、全体の構成や、具体的な版型や頁数、配布方法を検討しており、2020年度に配布する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2019年度は、すでにデータを回収している消費者調査の分析をより発展させるため、方法の再検討を行い、また、分析結果についても、被災地の農業者や関係団体と協議することによって、提案するマーケティング戦略を効果的なものとすべく検討を深めている。 研究成果の公表について、マーケティング戦略の提案においては、分析結果に加えて、2019年度までにヒアリングを行ってきた生産者や流通・販売業者、メディア関係者等に対するインタビューを掲載した冊子を作成し、配布を行うこととした。この冊子の構成やインタビュー対象者の選定と取材について時間を要している。 本研究課題を達成するため、現状把握としての分析結果や将来的なマーケティング戦略への知見をまとめた冊子の作成と配布は不可欠であり、補助事業期間を延長してこれに取り組む。
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Strategy for Future Research Activity |
消費者調査の分析については、これを早期に終え、作成する冊子に掲載する。 冊子に掲載するインタビュー等については、新型コロナウイルスによる移動制限が解除され次第、これを早期に実施する。 消費者調査の分析と、生産者や流通・販売業者、メディア関係者等に対するインタビュー等から構成された冊子を作成し、関係部署に配布する。
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Causes of Carryover |
研究成果を被災地にフィードバック、広く公表するための冊子を作成する。この冊子については、研究成果である消費者調査の分析と解釈、冊子の構成とインタビュー対象者の選定等に時間を要しており、作成を次年度に繰り延べた。 この冊子の作成と印刷について次年度使用額のうち600,000円を支出する予定である。加えて、この冊子の作成にあたり、インタビュー対象者への謝金、また、福島県内でのインタビューも想定されるため、旅費を支出する。これに残額の121,024円を支出する予定である。
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