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2017 Fiscal Year Research-status Report

Construction of a renewable energy utilization system in Kiribati

Research Project

Project/Area Number 17K07994
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

小野 洋  日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (40446480)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywordsキリバス / 外国人出稼ぎ / 遠洋カツオ一本釣り
Outline of Annual Research Achievements

キリバスにおける再生可能エネルギーシステムの実効性評価には、産業連関表の作成が求められる。本年度は、経済構造の正確な把握のため、キリバス現地で各種調査を実施した。
キリバスでは、海外からの移転所得はGDP比9割の水準に達しており、これらの調査が不可欠である。そこで、主要な出稼ぎ先である、我が国の遠洋カツオ一本釣り船を対象に、三重、東京、静岡等でヒアリングを行った。日本船への出稼ぎによる所得(約80万円/年)は、キリバスにおける上級公務員(約60万円/年)を上回るとされ、きわめて人気の高い就労先である。
我が国の遠洋カツオ一本釣りは、年々経営環境が悪化し、隻数はピーク時の15%にまで減少しているが、その労働の過半は外国人、とりわけキリバス人が全体の4割を担っている。このように、遠洋カツオ一本釣り船の維持は、キリバス経済にとって極めて重要である。他方、キリバス人乗組員養成システムへの関与を、我が国が経年的に低下させてきたこともあり、近年では乗組員の質の低下等が問題となっている。
あわせて、外国人労働力制度の現状と課題に関する文献レビューを実施した。単純労働者は受け入れないという原則のもと、一種の弥縫策として、外国人漁船乗組員制度が発達、展開してきたことを明らかにした。
また、2015年センサスからは、年率4%にも及ぶ急激な人口増加と生活環境の悪化が示された。最も懸念されているのが、水質悪化及びこれに起因する経済成長への悪影響である。家畜ふん尿の不適切な処理の実態について、農家調査等から基礎的な知見を得るとともに、島内10数か所において水質調査を実施し、硝酸態窒素による汚染が進んでいることを各種データで明らかにした。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

キリバス現地において財務省等より経済データを入手した。また、市役所、農家等において調査を実施した。日本国内では、キリバス人出稼ぎにかかわる企業へのヒアリングを積極的に実施した。また、SPU(南太平洋大学)キリバス校からも情報提供を受けることで合意している。
成果は、査読付き1報を公表するとともに、本年5月には学会報告も予定している。以上から、研究はおおむね順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

コプラ殻の燃料化による経済効果、温室効果ガス排出削減効果の計測を最終目標としているが、急激な人口増加と政権交代による国内情勢の変化により、分析の前提条件に変化がみられている。具体的には、水質悪化への対策が環境問題・経済問題として浮上している。次年度以降は、各種経済データ収集による産業連関表作成を継続しつつ、水質調査をあわせて実施し、生活環境の悪化についても分析も行う。

  • Research Products

    (1 results)

All 2018

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 遠洋漁業の衰退と外国人労働力-カツオ一本釣り漁を対象に-2018

    • Author(s)
      小野洋・松田裕子・泉谷眞実
    • Journal Title

      食品経済研究

      Volume: 45 Pages: 52,63

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2018-12-17  

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