2020 Fiscal Year Research-status Report
Integrated mitigation measures for agricultural crop damage induced by flood in the South-East Asia
Project/Area Number |
17K08003
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
小寺 昭彦 茨城大学, 地球・地域環境共創機構, 講師 (10435589)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 洪水被害 / 干ばつ被害 / 衛星リモートセンシング / 水資源・栽培管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、東南アジア各地域の近年の農作物の冠水・干ばつ被害実態を広域衛星リモセンと現地調査によって定量的・空間的に把握し、冠水-干ばつ被害の因果関係について水資源・栽培管理の観点から明らかにすることを目的としている。 2020年度は計画していた野外調査を始めとする研究活動がCOVID19による影響により著しく制限された。そのため当年は計画を変更し、これまで得られた情報の整理および各国の農業生産状況を注視することになった。 本研究の対象地域である東南アジア各地域の農業生産もコロナによる影響を強く受けている。国境封鎖により多くの農産物の輸出入が滞り市場価格が崩れ、生産計画の変更を余儀なくされている。またベトナムでは食糧備蓄を備えるため一時的ではあるがコメの輸出停止策が取られた。さらにベトナム中部地方では台風/熱帯低気圧による洪水や地滑りの甚大な被害が発生した。この被害を拡大させたのは10月と11月の短期間に8つの台風/熱帯低気圧が連続して上陸したことによる。この時期はコメの夏秋作の収穫時期にあたり、収穫が間に合わなかった水田では冠水被害が発生したと考えられる。また水田インフラへの被害も大きい。これら洪水被害については被害統計の収集および時系列衛星画像による分析を進めているところであり、さらにコロナ禍での被害復旧過程および今後の農業への影響について本研究テーマである冠水-干ばつ被害に加えて考察する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今年度の研究計画の内、昨年度に引き続き予定していた現地調査が十分に実施できず現地データが不足したため、洪水と干ばつ被害の因果関係の分析が未達成のままである。来年度の継続課題となる。
|
Strategy for Future Research Activity |
海外渡航に関する安全上や規制の状況が変わらず今後も現地調査はほぼ不可能と予想されるため2次的情報の収集・分析と衛星画像データの解析を中心に最終年度の課題に取り組む。
|
Causes of Carryover |
2020年度はCOVID19の影響により予定していた海外調査活動が実施できず研究活動が進まなかったため残額が生じた。2021年度もその状況は変わらないことが予想されるため研究計画を変更し、海外調査は実施せず、衛星画像および2次データの解析に注力する。
|
Research Products
(1 results)