2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of optimal drying theory for fruit and vegetables considering needs of consumers to expand agricultural products export
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17K08015
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
折笠 貴寛 岩手大学, 農学部, 准教授 (30466007)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 減圧マイクロ波 / 官能評価 / 青果物流通 / 品質 / 食品ロス / 環境負荷 / ライフサイクルアセスメント |
Outline of Annual Research Achievements |
減圧マイクロ波(VMW)濃縮により製造されたトマトピューレは、L-アスコルビン酸などの成分保持に有効であるものの、青臭さおよび苦味が強く、食味が劣る。本研究ではこれを改善する方法として、濃縮工程前の加熱処理がVMWにより製造したトマトピューレの食味および成分に与える影響について検討した。その結果、いずれの加熱処理条件においても未加熱処理試料と比べて食味が良好であった。これは、加熱によりグルタミン酸とアスパラギン酸が増加したことによると考えられた。加熱処理によりシス型からトランス型へのリコペンの異性化の可能性が確認された。L-アスコルビン酸は、加熱により酸化反応が進み減少したものの、その減少量は通常濃縮法と比べ小さいことが確認された。 トラック輸送時の損傷を考慮したモモのLCA を実施した結果、「モモの栽培」における負荷が最も大きいことが明らかとなった。輸送時の損傷を抑制することで、無駄なモモの生産およびそれに伴う環境負荷の排出を抑制することが可能であることから、緩衝包装の使用はモモのライフサイクルにおける環境負荷の削減に効果的であることが示された。イチゴのライフサイクルを対象として、損傷率と環境負荷の関係についてモデル化を行い、損傷ロスと緩衝包装のトレードオフの関係から環境負荷の小さい輸送条件について検討した。その結果、環境負荷は損傷率を説明変数とした指数モデルで近似できた。また、損傷率の最小点と環境負荷の最小点が異なることから、過剰包装により環境負荷が増大する可能性があることが示された。
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Research Products
(6 results)