2019 Fiscal Year Annual Research Report
Interactance Spectroscopy to Estimate internal quality of agricultural product
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17K08028
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
張 樹槐 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (90261429)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
叶 旭君 弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (10708168)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | インタラクタンス測定 / 分光計測 / 内部成分 / 非破壊計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の最終年度には,主に果肉も赤いリンゴ品種”紅の夢”を用いて,インタラクタンス分光測定による果肉着色度の推定精度及び光路長の影響を検討した。行った主な実験内容と研究成果は以下になる。 実験1:”紅の夢”の果肉着色度に対する光の影響を調べるため,リンゴの陽面と陰面で果肉の着色に差があるかを検討した。 実験2:インタラクタンス分光測定で,果皮からの深度別に果肉着色度が予測可能かを調べるため,光源と受光部の距離(光路長)を変えながら透過した光を測定し,そのアントシアニン量との関係を検討した。 実験結果1:アントシアニンの分析結果より,果実の陽面と陰面に有意な差があるのは皮(厚さ2㎜)と深度7㎜程度までの果肉であることが分かった。このことから、アントシアニンの生成に直接光(日光)の影響を受けているのはより浅い皮~深度7㎜までの果肉層であり,深度7㎜の層では光の影響を直接受けているとは言い難く,アントシアニンの生成には光以外の影響または間接的な光の影響がアントシアニンの生成に関係している可能性も考えられた。 実験結果2:インタラクタンス分光データとアントシアニン含有量とのPLS統計解析結果より,果皮~果肉深さ(約0㎜~12㎜)のアントシアニンの着色を予測するのに,光源と受光部の距離(光路長)を0~3㎜に,果肉深さ(皮下約17㎜~22㎜)の予測には4~7㎜を用いるのが有効であると示唆された。しかし,果肉深さ(皮下約12㎜~17㎜)の果肉着色度推定のための有効光路長が明確な傾向を見いだせなかった。今後光路長をより細かく調節できる装置を製作して検討する必要がある。
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