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2017 Fiscal Year Research-status Report

Regulatory mechanism of hypothalamic factors for prolactin cell differentiation and function.

Research Project

Project/Area Number 17K08055
Research InstitutionAzabu University

Principal Investigator

神作 宜男  麻布大学, 獣医学部, 教授 (60333142)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywordsプロラクチン / 下垂体 / VIP / ウェスタンブロット
Outline of Annual Research Achievements

本研究ではニワトリ発生胚の下垂体を用いて小腸血管作用ペプチド(VIP)のプロラクチン細胞分化及びプロラクチン分泌能に及ぼす影響を検討した。発生胚14日より20日まで下垂体を採取し、42度30分間のM199培養液で前培養を行い、その後100nMのVIPを含むM199培養液で60分培養を行い、培養液中にプロラクチンが分泌されるのかを検討した。培養液は限外濾過により濃縮し、電気泳動後にウェスタンブロット解析を行った。また、Nグリコシダーゼ処理を行い糖鎖を切断した試料の解析も行った。実験には比較サンプルとしてプロラクチンが多量に含まれる成鶏の下垂体も同様にして実験を行った。
ウェスタンブロットによって、下垂体中には16日胚よりプロラクチンがシグナルとして検出されたが、14日-15日胚の下垂体からはシグナルは検出されなかった。16日胚より20日胚までシグナル強度は増加し続けた。培養液中には17日よりプロラクチンが分泌され、下垂体中のプロラクチンに比例するように20日まで分泌される量は増加し続けた。さらに、Nグリコシダーゼ処理を行ったところ、成鶏と同様に23kDaのシグナル一本になった。下垂体中のプロラクチンは発生が進むにつれ糖鎖付加型の量が増加したが、分泌されたプロラクチンにおける糖鎖付加型の比率は大きくは増加しなかった。
以上より発生胚下垂体のプロラクチン分泌能は発生胚後期に増加し、これらはVIPに対する応答性が上昇することが背景にあると考えられた。また、発生胚下垂体から分泌されるプロラクチンは繁殖周期中のプロラクチンと基本的には同じ構造を有していると思われるが、糖鎖付加型の比率が低いことから翻訳後の修飾状態にやや違いがあることが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

発生胚下垂体を用いた培養は大きな問題なく遂行することができ、ウェスタンブロットにより下垂体へのVIPの効果もプロラクチンの培養液への分泌という形で証明することができた。また、発生胚から分泌された下垂体は産卵期にプロラクチンと比べやや糖鎖付加型の比率が低いという新しい知見もえられたことから、これまで想定されていなかった細胞内におけるプロラクチンの翻訳後修飾に時間がかかることがしさされ、予定していた以上の成果が得られたため。

Strategy for Future Research Activity

VIPによる下垂体培養によりプロラクチン分泌の効果と合成状態をより正確に把握するために、翻訳後修飾されたプロラクチンが増加していること及びプロラクチン細胞のVIP応答能を確認するために、過去の実験日齢に基づき、孵化1日、3日の個体の下垂体培養を行い、分泌された糖鎖孵化型プロラクチンの比率がどのように変化するかを追跡調査する。
また、予定通りに下垂体中のVIPレセプターの発現量をリアルタイムPCRにより定量するほか、視床下部におけるVIP量の変動を遺伝子レベルで確認する。

Causes of Carryover

実験に使用するペプチド合成の完成が遅延したため、年度末に追加で行おうと予定していた孵化個体下垂体の培養実験が行えなかったため。

  • Research Products

    (1 results)

All 2018

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] ニワトリ発生胚下垂体におけるプロラクチン分子検出2018

    • Author(s)
      神作宜男、戸張靖子、笹浪知宏
    • Organizer
      日本家禽学会春季大会

URL: 

Published: 2018-12-17  

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