2019 Fiscal Year Annual Research Report
Studies on the mechanisms that cholesterol exerts its therapeutic effects on boar spermatozoa affected with summer infertility
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17K08103
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
村瀬 哲磨 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (30303514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原山 洋 神戸大学, 農学研究科, 教授 (30281140)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ブタ / 精子 / 冷蔵保存 / 人工授精 / コレステロール / 先体反応 / ハイパーアクチベーション |
Outline of Annual Research Achievements |
豚の夏季不妊症では精子の膜が不安定になり,受胎性が低下することが示唆されている.コレステロールの冷蔵保存精液中への添加がこのことを緩和する機序,またコレステロール以外で豚精子を安定化させる因子が未解明であったのでこれらの解明を目的として実験を行った結果以下の通り知見が得られた. 1)コレステロールを添加した冷蔵保存精子内の cAMP 量を測定した結果,保存後10日目までほぼ一定であった.2)豚冷蔵保存精子の先体反応をカルシウムイオノホア(A23187)により誘起し,0, 5, 10 及び 15 分後に精子内 cAMP 量を測定した結果,不変であった.このためコレステロールの添加が冷蔵保存精子の先体反応進行中における精子内 cAMP生成量に及ぼす作用は検出されなかった.3)比較の目的で,牛凍結融解精子の先体を FITC-PNA 染色し,cBiMPS により誘起したハイパーアクチベーション及びカルシウムイオノホアにより誘起した先体反応とを相互に比較した結果,それぞれの指標は独立していることが示され,豚精子へ及ぼすコレステロールの作用機序を検討する上での大きな参考となった.4)夏季における豚の受精能力の低下を阻止する方法として,卵子の体外成熟中における脂肪由来幹細胞の存在と機械的振動のいずれか一方あるいは両者が及ぼす体外受精への影響を調べた結果,いずれか一方あるいは両者の存在下で卵子を成熟培養することにより精子の侵入率,多精子侵入率及び雄性前核形成率が上昇した.5)精子の運動性と受精能力を高めることが知られている脂肪幹細胞をコンタミネーションなく効率的に採取及び培養する方法を検討した結果,屠場由来の脂肪組織を抗生物質に加え細胞の生存性を損なわない濃度の塩化ベンザルコニウムを添加することにより,コンタミネーションを防ぐことができ,極めて高い高率で細胞を得られることが明らかとなった.
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Research Products
(3 results)