2019 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of glucocorticoid receptor genotype on allergy
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17K08129
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Research Institution | Nippon Veterinary and Life Science University |
Principal Investigator |
小柳 円 日本獣医生命科学大学, 応用生命科学部, 講師 (00543399)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ストレス / 免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
社会的・心理的ストレスはアレルギー性疾患、感染症の重篤化など免疫系へ影響を与えると考えられているが、そのメカニズムは明らかではない。心理的ストレス感受性の違いによりもたらされる免疫学的な影響を比較するため、2019年度には長期ストレス後の脾臓細胞および脾臓細胞における1.各種免疫細胞の割合の変化、および2. Rtp801, Gilz, Mkp-1, Trp53inp1、Bnip3などのストレス関連遺伝子発現について、ストレス感受性の異なるBALB/cマウス、C57BL/6マウスを用いて解析を行った。 5時間の拘束ストレスを5日間繰り返すことにより脾臓細胞において、Rtp801, Gilz, Mkp-1に加え、短期ストレス(3時間を1日)では発現の増加が見られなかった Trp53inp1, Bnip3の遺伝子の増加も見られるようになった。また、この繰り返しストレス後の脾臓細胞数は無処置マウスに比較し有意に減少しており、そのうちT、B、NK細胞で顕著に減少していが、Treg細胞の減少は認められなかった。 胸腺での遺伝子の発現は、脾臓細胞での遺伝子の誘導と異なり、Rtp801、Mkp-1の発現誘導は認められず、Gilzの発現誘導が見られた。また、Trp53inp1は5時間拘束ストレスをかけたマウスにおいて一過性に発現誘導が見られた。細胞数への影響は、ダブルポジティブT細胞での影響が顕著であり、無処置マウスに比較し、繰り返し拘束ストレスを受けたマウスでは減少していた。 このように、ストレスを与える頻度、期間の長さによって発現が増加する遺伝子の種類が異なることが明らかになった。また、末梢のT細胞と未熟な胸腺細胞とではストレスにより誘導される遺伝子の種類が異なることが示された。
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Research Products
(1 results)