2018 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of chromosome dynamics during embryo development
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17K08144
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
橋本 周 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 特任准教授 (30570949)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北島 智也 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, チームリーダー (00376641)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | Live cell imaging / 体外受精卵 / ウシ / 異常分裂 |
Outline of Annual Research Achievements |
体外受精卵の染色体異常の発生時期として、配偶子形成、受精、そして初期発生の三つに大別できる。受精における染色体異常の発生原因の一つとして、雌雄両前核を有する受精卵が2細胞期に移行する第一卵割期において両前核の染色体が一つの有糸分裂紡錘体上に統合されず、二つの紡錘体が形成され、分裂することを共焦点レーザー顕微鏡により明らかにした(Hashimotoら2016)。この異常分裂胚は一見、形態良好であり、細胞分裂が順調に進行するため、従来の可視光のみの顕微鏡観察では正常な胚と判断されていた。どういった機構で雌雄両前核がsyngamyを起こさず、異常分裂に至るかは十分に理解されていない。本研究ではウシ受精卵の染色体と微小管を可視化し、着床前期の発生における染色体挙動を共焦点顕微鏡により記録し、特に細胞分裂の過程で染色体がどのような振舞いをするのか調べた。 雌雄両前核を有する75個の受精卵のうち73個(97.3%)が第一有糸分裂を起こした。そのうち55個が正常であったが(75%)、18個が異常な染色体分裂を起こした(25%)。10個がsyngamyを経ずに分裂し(14%)、大半が1細胞から4細胞となった。8個がsyngamyを経たのち、lagging anaphase等を起こし多核割球を形成した(11%)。正常分裂を経た後、13個が胚盤胞期まで発育した(24%)。核膜崩壊までの時間は胚盤胞形成群で授精処理から27時間、正常分割群で28時間、異常分割群で31時間であり、分裂終了はそれぞれ29時間、30時間、そして50時間であった。 ウシ受精卵においてもヒト受精卵と同様に細胞質ならびに染色体の異常分裂が生じることが明らかとなり、異常分裂発生機構を理解する上でウシ受精卵が利用可能であることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度、大阪市立大学に移動したため、機器の移設、事務手続きに時間を要し、実験が中断されたため。
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Strategy for Future Research Activity |
核膜消失時の両前核の位置ならびに距離を測定した結果、両前 核が核膜消失の時期に向けて、接合子の中心部に移動しないことが融合しない原因であることが分かった。今後は前核を細胞質中央部に移動させる細胞骨格の役割をベースに解析を進める。
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Research Products
(2 results)