2020 Fiscal Year Research-status Report
ドローンを使った水田生物の生息環境解析における空間ギャップの解消
Project/Area Number |
17K08188
|
Research Institution | Ishikawa Prefectural University |
Principal Investigator |
上野 裕介 石川県立大学, 生物資源環境学部, 准教授 (90638818)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 空間生態学 / 水田生物 / ドローン / UAV / 水路ネットワーク / リモートセンシング / SfM |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、既存の国土に関する基盤情報(植生図、地形図などのGIS情報)と現地計測の間にあった環境データの空間ギャップを、ドローンによる空撮データで補完することで、より精緻に生物の分布パターンを把握する基盤技術の研究である。特に、水田環境の指標生物であり、生態的特性が異なるバッタとカエルをモデルケースとし、各種の生息ポテンシャルを予測・評価する数理モデル(生息適地モデル)を構築し、自然環境情報の空間スケールと解像度の違いが、生物の分布パターンの予測精度や予測の頑健性に及ぼす影響を明らかにする。 今年度は、石川県能登半島(珠洲市)にある里山的景観の水田において、引き続き、生物の分布予測モデル(生息適地予測モデル)の改良を目的として、水田生物(バッタとカエルなど)の調査を実施する予定であった。しかしながら、調査を行うべき時期(対象生物の繁殖期)が新型コロナウィルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の期間と重なり、かつ当該地域が重症化リスクの高い高齢者の多い奥能登地域であったことから、現地調査を実施することが出来なかった。このため、野外調査を翌年度に延期する必要が生じた。 今後も、引き続き、水田生物の調査を実施するとともに、これまでにSfM技術を用いて作成した水田の3次元マップと生物情報を統合し、生物の生息ポテンシャルの予測・評価の精度を高めていく予定である。また、それらの成果を学術論文や学会発表を通じて公表していく予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
追加の現地調査を行うため、研究期間の延長を申請していたものの、調査を行うべき時期(対象生物の繁殖期)が新型コロナウィルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の期間と重なり、かつ当該地域が重症化リスクの高い高齢者の多い奥能登地域であったことから、現地調査を実施することが出来なかった。このため、野外調査を翌年度に延期する必要が生じた。
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き、生物の分布予測モデル(生息適地予測モデル)の改良を目的として、現地調査を実施する予定である。
|
Causes of Carryover |
追加の現地調査を行うため、研究期間の延長を申請していたものの、調査を行うべき時期(対象生物の繁殖期)が新型コロナウィルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の期間と重なり、現地調査を実施することが出来なかった。このため、野外調査を翌年度に延期する必要が生じた。したがって次年度使用経費については、追加の現地調査や解析に係る旅費、消耗品、調査補助者の謝金等への充当を予定している。
|