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2017 Fiscal Year Research-status Report

抗うつ薬増強療法応答性に関連する因子の探索

Research Project

Project/Area Number 17K08420
Research InstitutionUniversity of Shizuoka

Principal Investigator

井上 和幸  静岡県立大学, 薬学部, 准教授 (90514589)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywords抗うつ薬 / 治療 / 応答性 / 副作用
Outline of Annual Research Achievements

既存のSSRI, SNRI, NaSSAによる薬物治療に効果を示さない単極性うつ病患者には、新たな選択肢として炭酸リチウムや非定型抗精神薬を併用した抗うつ薬増強療法が施行される。抗うつ薬増強療法では、抗うつ薬、炭酸リチウムや非定型抗精神薬の服用量が患者個々で異なるため、それぞれの薬物血中濃度の治療効果への影響を検討する必要があるが、これまでに各薬物血中濃度を包括的に検討した報告はない。加えて抗うつ薬増強療法の治療効果には遺伝的因子による影響が示唆されるが、詳細には検討されていない。そこで、本応募研究課題では、性別・家族歴などの患者背景、各薬物血中濃度、遺伝的因子の抗うつ薬増強療法の治療効果への影響について検討する。本応募研究課題により得られた知見を臨床現場に提供することで、難治性うつ病患者における抗うつ薬増強療法の個別化医療への臨床応用が可能となり、臨床上、有益となる。本年度は、研究への同意を得た60名の患者について、大うつ病の診断基準を基にしてスコア化した評価尺度(不眠、興味の減退、罪責感、気力の減退、集中力の減退、食欲減退、体重減少、精神運動性の焦燥・制止、自殺念慮、自殺企図、抑うつ気分の各項目についての頻度を基にスコア化したもの)の聴取、診療録等の調査、また遺伝子多型解析(モノアミントランスポーター、ABCトランスポーター)を行った。遺伝子多型解析により得られた各遺伝子型分布はこれまでに報告されていた日本人での遺伝子型分布と同様であった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

現時点で検体収集は60名が終了し、当初の予定通りに順調に進んでいる。また、この60名においては診療録等の調査も終了している。遺伝子多型解析においては、セロトニントランスポーター、ノルアドレナリントランスポーター、ドパミントランスポーターのモノアミントランスポーターや薬物トランスポーターABCB1に存在する遺伝子多型について終了している。

Strategy for Future Research Activity

次年度以降についても、引き続き検体収集を行っていく。診療録等の調査に加えて、モノアミン受容体など他の遺伝子多型解析、また薬物血中濃度測定を行う予定である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2017

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] 抗うつ薬維持服用量とβアレスチン2遺伝子多型との関連2017

    • Author(s)
      大野智玖紗, 井上和幸, 立石佳奈, 袴田康弘, 鈴木晶子, 伊藤邦彦
    • Organizer
      日本病院薬剤師会東海ブロック・日本薬学会東海支部合同学術大会2017
  • [Presentation] 気分障害患者のうつ症状に関連する因子の検討2017

    • Author(s)
      立石佳奈、井上和幸, 大野智玖紗, 村田篤信, 善本正樹, 伊藤邦彦
    • Organizer
      日本病院薬剤師会東海ブロック・日本薬学会東海支部合同学術大会2017
  • [Presentation] うつ病治療薬の副作用発現に起因する因子の探索2017

    • Author(s)
      井上和幸
    • Organizer
      USフォーラム(静岡県立大学学術フォーラム)2017

URL: 

Published: 2018-12-17  

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