2019 Fiscal Year Annual Research Report
The construction of a blood-brain barrier model using novel human iPS cell-derived endothelial progenitor cells
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17K08422
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
坡下 真大 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 講師 (20613384)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松永 民秀 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 教授 (40209581)
降幡 知巳 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (80401008)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 血液脳関門 / iPS細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々が見出したタイトジャンクション機能を向上させる化合物を添加したヒトiPS細胞由来脳毛細血管内皮細胞(hiBMEC)の遺伝子発現をmRNA-seq法を用いて網羅的に解析を行った。その結果、ある遺伝子群の増加が認められ、この遺伝子群がタイトジャンクション機能に関与していることを見出した。次に、ラットまたはサル初代培養脳ペリサイトおよびアストロサイトをそれぞれインサート膜裏側およびプレート上に播種した薬物透過試験用プレートのインサート膜表側にhiBMECを播種し、タイトジャンクション機能を測定したが、TEER値を有意に増加させるような効果は認められなかった。この原因として、種差による影響が考えられたため、現在ヒトiPS細胞から脳ペリサイトおよびアストロサイトの構築を行っており、これらを共培養する方法を検討中である。 本研究期間全体を通して、ヒトiPS細胞由来血管内皮前駆細胞を大量培養ならびに簡便な方法で純化できる化合物および方法を見出すことに成功した。さらに、hiBMECのタイトジャンクション機能やBCRPのようなトランスポター機能が向上する化合物についても見出すことに成功した。これらの化合物による作用をmRNA-seq法を用いて網羅的に遺伝子発現を解析し、関与する遺伝子群を発見することにも成功した。また、これまでの報告ではiPS細胞からBMECへ直接成熟化させる方法は報告されていたが、血管内皮前駆細胞をBMECへと成熟化させる方法は開発されていない。我々は様々な検討を行うことで、ヒトiPS細胞由来血管内皮前駆細胞をBMECへある程度成熟化させる方法の開発にも成功した。
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Research Products
(7 results)