2019 Fiscal Year Annual Research Report
Examinations of anticancer drug sensitivity of pancreatic cancer using metabolomics from saliva and urine and plasma
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17K08427
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
細川 勇一 東京医科大学, 医学部, 兼任講師 (50438066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
砂村 眞琴 東京医科大学, 医学部, 兼任教授 (10201584)
永川 裕一 東京医科大学, 医学部, 准教授 (20349484)
杉本 昌弘 東京医科大学, 医学部, 教授 (30458963)
土田 明彦 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (50207396)
糸井 隆夫 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (60338796)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 膵癌 / 化学療法 / メタボローム |
Outline of Annual Research Achievements |
抗がん剤治療を行う膵臓癌7症例の唾液、血液、尿検体の回収をし、メタボローム解析を行った。検体数の半数以上で検出した物質だけを対象とすると、唾液、血漿、尿に共通して検出できた物質は46種類認め、特異的に検出された物質は尿で最も多く45種類認めた。唾液、血漿、尿それぞれの代謝プロファイルに関して、症例間の違いを可視化すると、個体差が明確な症例を各々に認めたが、その症例に特徴的な臨床情報は認めなかった。次に唾液、血漿、尿それぞれの個々に検出された代謝物情報を、臨床情報(①抗がん剤治療効果の有無、②副作用として白血球減少grade3以上の有無、③副作用として好中球減少grade4の有無)との関連性を検討した。唾液、血漿、尿それぞれ、①、②、③の臨床情報との関連性のある代謝物が同定されたが、抗がん剤治療の効果が無効例においては、唾液および血漿でproline betaineが、唾液と尿ではcitrateが、血漿と尿ではN1-acetylspermineを含む2物質が共通して高値であった。白血球減少grade3を有する例では、唾液および血漿でN8-acetylspermidineが、血漿と尿ではproline betaineを含む2物質が高く、唾液と血漿と尿では共通してleucineを含む2物質が低値であった。好中球減少grade4を有する症例では、唾液および血漿でproline betaineが、唾液と尿ではlactateが、血漿と尿では3-methyljistidineを含む2物質が高値であった。膵臓癌に対する抗がん剤治療において、唾液、血液、尿のメタボローム解析は、治療効果予測に関しては積極的な関連性は認められなかったが、副作用に関しては予測性のある結果が得られた。
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Research Products
(3 results)