2018 Fiscal Year Research-status Report
ヒューマニティ教育をベースとした参加型研究倫理教育プログラムの構築
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17K08463
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
有田 悦子 北里大学, 薬学部, 准教授 (60220240)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 研究倫理教育 / 薬局薬剤師 / 意識調査 / 病院薬剤師 / 医師 / 参加型教育 / ヒューマニティ教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、薬剤師が受け身になりがちな研究倫理教育について、その必要性を認識し主体的に学ぶ意識づけにつながる様な参加型教育プログラムを構築することを目的としている。そのためには、薬剤師の現状での研究倫理に関する知識や教育機会の他、臨床研究に対する意欲についても把握する必要がある。そこで2017年度末に、全国から無作為に抽出した薬局薬剤師200 名を対象としたネットによる無記名アンケート調査を実施した。 その結果、薬局薬剤師は、現状では研究倫理についての知識や学習機会が乏しいことが明らかになった一方で、機会があれば学ぶ意欲はあり、基本的な知識を習得する機会の提供が重要であることが示唆された。 2018年度は、これらの調査結果の一部について、日本薬学教育学会第3回大会(有田悦子、小倉未来、竹平理恵子、薬局薬剤師を対象とした“研究倫理教育”に関する意識調査、日本薬学教育学会第3回大会、2108.9.2)、および日本薬学会第139年会(盛岡正博、竹平理恵子、小倉未来、有田悦子、薬局薬剤師が主体的に学び続けるために~学習意欲に関する志向性から~、日本薬学会第139年会、2019.3.22)にてポスター発表を行った。 また臨床研究支援者を対象とした研究倫理教育ワークショップも開催し、ヒューマニティ教育をベースとした教育プログラムの有用性について検証を行い、第18回CRCと臨床試験のあり方を考える会議にてポスター発表を行った(有田悦子、氏原淳、桃井章裕、青野寛之:CRAを対象としたよりよい研究倫理教育のあり方に関する検討、第18回CRCと臨床試験のあり方を考える会議2018.9.17)。 2018年度は、更に病院薬剤師、医師を対象とした意識調査を実施し、現在解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2018年度の目的であった薬局薬剤師の臨床研究や研究倫理に対する現状把握に関しては、順調に解析も進み、その結果について学会発表(「有田悦子、小倉未来、竹平理恵子、薬局薬剤師を対象とした“研究倫理教育”に関する意識調査、日本薬学教育学会第3回大会、2108.9.2」、「盛岡正博、竹平理恵子、小倉未来、有田悦子、薬局薬剤師が主体的に学び続けるために~学習意欲に関する志向性から~、日本薬学会第139年会、2019.3.22」)を行った。 また、現況調査の一環として、病院薬剤師や医師を対象とした意識調査も実施し、現在解析を行っている。 教育プログラム構成の検討としては、臨床研究支援を職務としているCRAを対象とした研究倫理教育ワークショップを開催し、ヒューマニティ教育をベースとした教育プログラムの有用性について検証を行い、その結果について学会発表(「有田悦子、氏原淳、桃井章裕、青野寛之:CRAを対象としたよりよい研究倫理教育のあり方に関する検討、第18回CRCと臨床試験のあり方を考える会議2018.9.17」)を行った。 一方で、薬剤師を対象としたインタビュー調査については、意識調査の解析結果を踏まえた半構造化面接を予定しているため、次年度に実施予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は、これまでの意識調査結果を論文としてまとめる他、これまでの調査をもとに教材を作成し、第52回日本薬剤師会学術大会にて薬局薬剤師を対象とした研究倫理教育ワークショップを開催する予定である。 また、薬局薬剤師および病院薬剤師を対象としてインタビュー調査を行い、研究倫理を学ぶ意識付けにつながる要因を明らかにしたいと考えている。
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Causes of Carryover |
2018年度は、薬局薬剤師を対象とした意識調査結果について学会発表を行った。これらの学会は開催地が近距離だったため、当初予定していたよりも旅費を抑えることが出来た。また、病院薬剤師、医師への意識調査は回答者の偏りを防ぐためにネット調査会社へ委託したため、個別の謝金は発生しなかった。 2019年度は、遠方の学会での発表を予定しており旅費が必要となる。また、論文投稿を予定しているため投稿費や別刷り等の予算が必要となる。更に薬剤師へのインタビュー調査も予定しており謝金が必要となる。
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