2021 Fiscal Year Annual Research Report
The Education Program of Research Ethics : Based on Humanity Education
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17K08463
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| Research Institution | Kitasato University |
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Principal Investigator |
有田 悦子 北里大学, 薬学部, 教授 (60220240)
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2017-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 研究倫理教育 / 薬局薬剤師 / 意識調査 / 質的分析 / 臨床研究 / 動機づけ / 学習意欲 / コミュニケーション |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、臨床心理やコミュニケーションなどのヒューマニティ教育をベースとし、これまで臨床研究に馴染みが薄いと言われていた薬局薬剤師が研究倫理を学ぶ意識づけにつながる参加型教育プログラムの構築を目指した。
初めに薬局薬剤師を対象とした意識調査を実施し、現状での研究倫理に関する知識や教育機会の他、臨床研究に対する意欲等を把握した。現状では知識や学習機会は乏しいが機会があれば学ぶ意欲があることが明らかになった。また病院薬剤師、医師にも同様の意識調査を実施したところ、研究に対する意識の違いが学習意欲に影響を及ぼすことが示唆された。以上より薬局薬剤師は基礎知識の活用事例を体験することが新たな気づきとなり、研究倫理に関する学習意欲の向上へつながると考えられた。
次に薬局薬剤師が臨床研究の倫理から連想する自由記述を質的に分析し、研究を行う上で陥りがちな倫理的課題を明らかにした。その結果、医療者と研究者の患者に対する立場の違いが明確に認識されておらず、倫理的に不適切な行動に繋がる危険性が示唆された。
これらの結果をもとに薬局薬剤師が研究倫理を学ぶ動機づけにつながる参加型プログラムを構築し、研究同意説明の際に倫理的問題となるコミュニケーション事例の動画教材も作成した。参加型プログラムは動機づけとなるスキット視聴と講義、研究事例に関するSGDと解説の二部構成とした。第52、53回日本薬剤師会学術大会にて実施し、教育効果は高く学習意欲向上にも寄与するとの評価を得た。
本研究期間中は研究代表者の手術入院、COVID-19による活動制限等があり、当初の計画通りに進行が困難な状況であったが、心理学的知見に基づき行動変容の動機づけに焦点をあてた教育プログラムの構築と評価まで至った。今後は、研究者個々の倫理的感受性や思考プロセスにも焦点をあて、本研究で構築した教育プログラムを更に発展させていく予定である。
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