2017 Fiscal Year Research-status Report
Optimal pharmacotherapy in patients with hormone autoantibodies
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17K08473
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
服部 尚樹 立命館大学, 薬学部, 教授 (80288828)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | マクロTSH血症 / 潜在性甲状線機能低下症 / インスリン抗体 / 糖尿病 / インスリンアナログ |
Outline of Annual Research Achievements |
浜田産婦人科の合阪幸三先生との共同研究である「妊娠可能年齢女性におけるマクロTSH血症」に関して、研究内容をまとめて第87回米国甲状腺学会(Victoria, Canada)で発表した。更に検討を加えて米国甲状腺学会official journalであるThyroidに投稿し、現在review中である。305人のTSH>2.5mU/LでfT4正常の40歳以下の潜在性甲状腺機能低下症の女性の血清をポリエチレングリコール(PEG)法でスクリーニングし、ゲル濾過、Protein G法で確定診断した。3人のマクロTSH血症患者が認められたが、PEG法、ゲル濾過法、Protein G法の間で結果の解離が認められ、更なる検討が必要と思われた。また、24人の女性でヒト抗マウス抗体(HAMA)による見かけ上の高TSH血症が認められた。甲状腺ホルモン補充療法を考慮する際、マクロTSHおよびHAMAの存在に注意する必要があると考えられる。 インスリン使用中の糖尿病患者におけるインスリン自己抗体の研究を進め、研究内容をENDO2018(Chicago, USA)にて発表した。In vitroでインスリン自己抗体に反応しにくいインスリンアナログを見いだし、抗体のためインスリン抵抗性を来した患者に最適のインスリンアナログを提供できないかという点を検討した。29症例の2型糖尿病患者での検討では、使用インスリンアナログ製剤(ヒューマリンR、ノボラピッド、ヒューマログ、アピドラ、ランタス、レベミル、トレシーバ)の種類に関わらずインスリン抗体は7種類のインスリンアナログすべてに交叉反応してしまうという結果であった。さらに症例数を増やして検討する必要があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「ホルモン抗体陽性患者における至適薬物治療の判定システムの確立と実務応用」のテーマの内、甲状腺刺激ホルモン(TSH)に対する自己抗体が原因であるマクロTSH血症に関して、重要な研究成果が得て米国甲状腺学会に発表出来た。インスリン抗体に関しては検体数がまだ不十分であり、更なる検討が必要であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
マクロTSH血症に関して、米国甲状腺学会Thyroidにアクセプトされる様、全力で取り組む。現在、インドの国立病院からマクロTSH血症の共同研究の依頼を受けており、これを進める。インスリン抗体に関して、更に症例数を増やして検討する。
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Research Products
(3 results)