2018 Fiscal Year Research-status Report
心臓移植時のアミオダロンによる不整脈管理が免疫抑制剤の薬物動態に及ぼす影響の解明
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17K08476
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Research Institution | Kobe Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
河内 正二 神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (30549308)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 薬物動態 / 非アルコール性脂肪肝炎(NASH) / アミオダロン塩酸塩 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、これまでにメチオニン、コリン欠乏食(MCD食)誘発NASHモデルマウスを用いて、MCD群では小腸粘膜の変性および損傷が認められることを明らかにしている。さらに小腸粘膜恒常性に関して検討した。MCD群の小腸粘膜ではタイトジャンクションにおける重要なタンパク質であるZO-1の局在が低下していた。このことから、小腸粘膜の恒常性がNASHの病態の進行に関与する可能性が示唆された。 致死性不整脈予防に用いるアミオダロン塩酸塩(アミオダロン)は消失半減期が長いため、一度副作用が発現すると、投与を中止した場合でも遷延化しやすい。非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は、近年、わが国でも食生活の欧米化に伴い有病率が上昇している。NASH は、脂肪肝に留まらず、肝硬変や肝細胞癌へと進行し、生命予後に影響しうる疾患である。NASH 発症には、生活習慣と並んで薬剤の関与が知られている。そこで、Food and Drug Administration(FDA)が公開している有害事象自発報告データベース(AERS: 2004-2015, 6,153,696件)を用いて、アミオダロンによるNASHの発現リスクを調査した。アミオダロンと有害事象との因果関係を客観的に評価できる指標としてReporting odds ratio(ROR)を算出した。有害事象のシグナル検出の基準は、RORの95%信頼区間の下限値が1以上とした。アミオダロンでは、NASHの有害事象シグナルが検出され、そのRORは2.55(2.09-3.11)であった。アミオダロンが副作用としてNASHを高頻度に誘発する可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画していた①肝臓でのCYP3Aと胆汁輸送関連トランスポーターの発現変化の解析は終了し、②肝臓でのCYP3Aと胆汁輸送関連トランスポーターの発現変化に影響を及ぼす因子の解明および③医薬品有害事象データベース解析からアミオダロンによるNASH発現のカットオフ値の算出について一部検討は終了した。
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Strategy for Future Research Activity |
医薬品有害事象データベースを使用して、アミオダロンのNASHの発症リスクについての解析は終了した。しかし、それに関連する要因として投与期間や累積投与量等については未検討であり、今後研究を進める。
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Causes of Carryover |
データベース解析ソフトの年間保守点検費として「その他の経費」として計上していたが、他の予算から計上した。また、掲載が決まった論文の費用が年度内計上できなかったことにより予定よりも少なくなった。研究物品の購入や論文投稿費用などに使用する予定である。
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Research Products
(3 results)