2017 Fiscal Year Research-status Report
COPDにおけるイオン輸送体を分子標的とした気道粘液線毛輸送系活性化療法の開発
Project/Area Number |
17K08545
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
細木 誠之 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30433254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中張 隆司 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任教授 (20189020) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | クロライドイオン / 気道線毛運動 / COPD |
Outline of Annual Research Achievements |
COPDにおけるイオン輸送体を分子標的とした気道粘液線毛クリアランス活性化療法の開発 慢性閉塞性肺疾患(以下COPD)患者において、閉塞性換気障害の重症化に伴い、高CO2血症が合併する。高CO2血症は、気道線毛細胞内pHおよびクロライドイオン環境の変化を介して 気道線毛クリアランスの低下、気道分泌を低下させる可能性があり、このことが頻回な気道感染の原因となっているとの仮説を立てた。現在、高CO2血症の気道のイオン輸送(Cl-分泌)と線毛運動に対する効果については明らとなっていない。本研究では、気道線毛細胞における細胞内pHおよびクロライドイオン環境の制御の観点から、高CO2血症の気道線毛細胞におけるCl-分泌、線毛運動に及ぼす影響を解明し、COPD患者の気道感染の革新的予防法・治療法の開発を目指している。 初年度(平成29年度)はマウス肺よりエラスターゼ処理により気道間葉系幹細胞を分離、精製し、気道線毛細胞の分化誘導法を確立した。その条件での細胞内クロライド濃度、pHを測定し、マウス肺より単離した細胞と同様の値を示し、線毛運動においても同等の運動活性を持つことを明らかとした。これらの結果より、初代培養環境がin vivoでの生育環境を十分に再現していると考えている。 また、COPD患者の気道環境を再現するために高CO2培養を行うためインキュベートチャンバーを開発し、現在培養下でのサンプリングを行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在、マウス肺からの気道線毛分化法を確立し、実験を開始しているが、気道分泌評価のためのUssing chamberでの電気生理学的評価を開始するにあたり、実験機器であるアンプの不具合があり、現在調整中であり若干、遅れていると判断している。早急に調整の上開始予定である。 マウスの線毛運動評価や、PCRといった生化学的検討については順調に進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度より患者検体の培養を開始するにあたり、倫理委員会の承認を受けており、現在培養環境を整えている。今後、培養法を確立した時点で、線毛運動評価、高CO2環境下での機能評価を行う予定である。
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Causes of Carryover |
実験機器の不具合により、進捗状況が遅くなったため。
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[Journal Article] A low [Ca2+]i-induced enhancement of cAMP-activated ciliary beating by PDE1A inhibition in mouse airway cilia.2017
Author(s)
Kogiso H, Hosogi S, Ikeuchi Y, Tanaka S, Shimamoto C, Matsumura H, Nakano T, Sano KI, Inui T, Marunaka Y, Nakahari T.
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Journal Title
Pflugers Arch - Eur J Physiol
Volume: 469
Pages: 1215-1227
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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