2019 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of physiological roles of acid-sensitive anion channels in cell survival
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17K08554
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
沼田 かお理 (佐藤かお理) 福岡大学, 医学部, その他 (60614196)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アシドーシス / アニオンチャネル |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の研究で遅れていた、酸感受性外向整流性アニオンチャネルASORの候補分子Aのノックアウト細胞(KO細胞)作製において、去年用いた方法とは別の方法を用いて行った結果、ヒト子宮頸癌由来HeLa細胞、及び、ヒト胎児腎細胞由来HEK293T細胞で作成することに成功した。これらKO細胞と、野生株細胞(WT細胞)を用いて比較実験を行った結果、KO細胞の増殖率がWT細胞に比べて遅いことが明らかになった。また、細胞の断面積において、KO細胞はWT細胞に比べて大きいことも明らかになった。 候補分子Aを過剰発現させた細胞(OE細胞)と、コントロール細胞(CNT細胞)を用いたASOR電流の比較実験において、OE細胞の方がCNT細胞に比べて電流量が大きいことが明らかになった。 ASORは、すべての細胞腫において、細胞外が酸性になると活性化されるが、ASORは、細胞の種によって陰イオンの透過性が異なることや、阻害剤の抑制効果にばらつきがあることが報告されていることから、ASORは複数の分子によって構成されていると推測されている。2019年にASORの分子実体であると報告されたTMEM206において、HeLa細胞に機能的に発現しているASORにおいても構成要素の1つであるのか否かについて検証実験を行った。siRNAによりノックダウンした細胞(KD細胞)を用いて、パッチクランプ法で実験を行った結果、コントロール細胞に比べてKD細胞のASOR電流が有意に抑制されることが明らかになった。私たちが候補に挙げている分子AとTMEM206の相互作用等については今後の研究課題とする。
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Research Products
(3 results)